2021年6月9日(水)

届いたヤマケイポケットガイドのめぼしい樹木に付箋を貼った。それ今さらなのというレベルのことだけれど、読むうちに判明して嬉しかったことがある。きのこ図鑑は林の構成によって分類されていることが多く、たとえばブナ・ミズナラ林のきのこやシイ・カシ林のきのこというように、きのこは樹木によって発生する種類を大別できるようになっている。そのあたりのおもな木を届いた樹木図鑑とあわせて分類すると、

  • 落葉広葉樹林(雑木林)
    • ブナ、ミズナラ(山地)
    • コナラ、クヌギ(里山)
  • 常緑広葉樹林(照葉樹林)
    • シイ、カシ(暖地・鎮守の杜など)

こんな感じ。このまとめから、どのきのこがどんな林に生えるかをざっくばらんに区別できるようになったこと、数が多くなにも分からなかったコナラ属も落葉/常緑によって(きのこ採りのために)大別できること、その林の成り立ちや利用のされ方、分布もなんとなく推測できそうなこと、なんかが分かるように思う。たどたどしい知識だという自覚はあるけれど、こうして分類したら、分かるものが一気に広がった感覚があったのだった。冬のころ手を付けた世界史もそうだったけれど、知らないままにしてきたジャンルの骨格をざっくり仕入れたときというのは、見えなかったものが急に鮮やかになる気持ちよさがあるなあ。自分が見分けられそうなタマゴタケとチタケの発生場所は上の分類にまたがるため、そのへんの解像が上がったことは、実益に結びつきそうでうれしい。とりあえず、里山の雑木林とそこに生えるきのこを覚えるつもり。……きのこ採りに詳しい人はいないかと祖父に訊いたことを思い出す。関心を持ち続けたことは、自ずとこんなふうに覚えていけるのかもしれない。寝しなにかじり読みしているムーミン谷の夏まつりは、夏至が過ぎたころに読み終えるつもり。たのしいムーミン一家も作中の季節にあわせて八月末まで引っ張る。夏の章のムーミンは光に透明感があって美しい。

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