ギャラリーのSさんとしばし話して、案内はがきの修正箇所や雑談など。「ほかのひとはなかなかそうもいかないけれど、あなたは九州とかセルフビルドとか言ってるでしょ」。じぶんはこの疾患持ちな立場の者としては行動力やバイタリティがあるらしい。個人的にはどうしても健常者と比べてしまうから不足を感じているんだけれどね。Sさんは広いギャラリーによく響く心地よい音楽を流してくださり、淹れたての珈琲もいただき、居心地よくしてくださった。帰りはあたりを一、二時間ほど車で探索して、どんな土地があるかを探した。要件は田んぼがすぐ近くにあること、ほかの住宅から少なくとも一件ぶん以上空きがあり離れていること、ほかの住宅から木々による目隠しがあるかこちらの様子がうかがえないくらいの位置や角度か距離があること、日当たりを確保できること、でも林地も近くにあり、幹線道路や鉄道の音が夜に聞こえてこない距離であること、なるべく郊外や田舎であること、でも熊が出る可能性のあるあたりはいかがなものかということ、欲を言えば田んぼや畑など平らな場所が広がっていて空を見渡しやすい環境に近いこと。かいつまんでいうと、かえるの声と葉擦れが聞こえて静かで他人を気にせず庭いじりに適していること。林縁かつ田園の端が狙いどころ。探すと意外なほど、雑木林の中にまばらに広がる分譲地がひっそりと多く、ならばそこでは上水道と地盤の問題はクリアしているのだろうと思った。自治会を組んで地下水を汲み上げるポンプ小屋を設置しているのかもしれない。道路沿いからとはいえかなり奥まった砂利道の先にも家々があったりして、上水道管はわりと思い切って引き込めるのかなとも感じた。このあたりの地理からすると、標高の下側から順に、田園地帯の広がる平野部、駅を中心とした市街地/住宅地、標高の増す郊外はもろこし畑と雑木林と畜産酪農、というふうに遷移していて、その境目な市街のあたりを高速・幹線道路・鉄道が貫いてる。畜産や酪農は近場にあると風向きでにおいが届くから留意点かな。市街辺縁から思いきり離れて探すか、標高が上のほうで田んぼを目印に探すか。田んぼを探すとき、Googleマップの航空写真図は比較的手っ取り早くて便利。こういうのは不動産屋と仲良くなるのと、個人的なつてを頼るのと、両方だね。読んだ本だと、八方手を尽くして諦めかけた先に決め手となる物件がぽろっと出てくるもので、そうしたのは地元の人づてだったりするとか。しつこさが大切そうね。うちへ帰ってきてからは修正を済ませた案内はがき250部をオフセット印刷で注文に出した。しんどいから早めにおふとんへ。重大なことほどさらっと書いてる。しんどかったよ。
