2022年3月9日(水)

情報誌制作に参加というか見学させてもらった。おもに町内の回覧板で回すためのもので、もっかの取り組みや地域のお得な情報を親しみやすく発信、という感じなのかな。皆さんばしばし作業されていた。今回、自分は特に役立つでもなくそこにいたから、次回以降のために基本的なソフトの扱いくらいは覚えたほうがよさそう。こうしたとき、かつての自分は行動不能なくらいの苦痛や不安感を押さえつけて淀んだ目をしていたんだった、と思い出した。それでさっきふと、学生のころ住んでいた場所をGoogleマップのストリートビューで見てみた。すっかり忘れていた風景や記憶が、なにかから剥がれ落ちるかけらのようによみがえってくる。ごっそり過ぎ去った時間の実感のなさと、そのあちらとこちらで変わらないものも多いことの甘苦さ、それに記憶の不思議さを思う。こんなことができるようになるまでにこれだけ必要だったんだな……。あのころの自分はかなりどうしようもなかったけれど、生を手放さないことについてはぎりぎりの淵で頑張っていたよと、いまになりやっと懐かしく、愛おしく思える。もうすっかり時間が動き出している手応えがあるから、このままでだいじょうぶ。

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