2011年3月1日(火)

紅茶ネタで更新しようと思っているうちに月が変わってしまった。やれやれ。

リーフルのダージリン数ヶ月前から珈琲よりも紅茶を飲むようになったことをここでちらほら書いた記憶があるのだが、ここ一週間かそこらで本当に紅茶は美味しいかも知れないと思い始めた。今、隣の棚には紅茶葉の缶が既に五つもある。マスカテルだのウバだの何たら農園だのファーストフラッシュだのオータムナルだのBOPだのFTGFOPだの、にわかにはまだよく理解し切れていない表記がずらっと並んでいる。

こうなり始めた切っ掛けは二つある。一つはシルバーポットというネットのお店で安くチャイを仕入れようと思ったときに、ついでだからちょこっとだけ他の茶葉も買ってみようと思ったこと。もう一つは僕がごく個人的に応援している絵描きさん(サイトはこちら、所謂ケモノ絵メインなので苦手な人は注意)が久しぶりにpixivではなく自サイトを更新されて、そこのコンテンツに紅茶に関する紹介を載せていらしたこと。この二つだ。

ちょっと話がずれるが、初めシルバーポットから届いたマサラチャイには、胡椒とスターアニス・バニラが入っていなかった。そこでそこいらの店で買ってきた黒胡椒の実とその粗挽き・ハーブティーのペパーミントを適度に袋で混ぜて淹れてみたところ、中々美味しいじゃないかという結果になった。あとはアニスとバニラビーンズだが、これはブレンドする量としては少々お高いのではないかと思って躊躇している。まあ一缶50gやそこらで二千円する茶葉を幾つか大した躊躇いもなく買ってしまったのだから、どうとでもなってしまえとも思う。

話を戻す。シルバーポットで試しに購入したダージリンが気に入った、までは良かった。上記の紅茶のコンテンツを読み進めるうちに「もっと美味しい紅茶があるのだろうか」と考え始めてしまったのである。どうやらダージリンには季節ごとの違いや栽培農園の違いなど色々あるらしい。欲望に忠実であれ、という脳内のささやきのままに、気がつけば幾つかの紅茶葉を専門に扱っているお店、シルバーポットや紅茶舗 葉々屋リーフルダージリンハウスオンラインルピシアからパッケージやら缶やらが届いていた、という次第である。

以下、それぞれの紅茶を淹れ比べてみた感想。僕は紅茶に関してはにわかの素人なのであまり詳細なことは書きたくないのだが、これから先、もっと紅茶に詳しくなって舌も肥えてきて、本当に紅茶が好きなのだと言えるようになった時、そんな過去もあったなと振り返る為のメモとして書き記しておく。……余計なことだが、下手に知恵が付いたので覚えるために。以下に記す(S)FTGFOPというのはオレンジペコー(OP)のランクのこと。FTGFOPと書かれているのはオレンジペコーの分類の中でも「ファイン」で「ティーピー」で「ゴールデン・フラワリー」、要するに良いトコだけを選りすぐった葉っぱ、のこと。

条件は各茶葉ともスプーン大盛り二杯(7~8gほど)、お湯は近所の地下水脈から汲み上げられている水道水を沸かしたもの約350cc、抽出時間は5~6分。時間を計るのには3分と5分の砂時計を使った。一度淹れてみてからさらにもう一度自分に合っていそうな条件に微調整をしている。ダージリンの春・夏・秋摘み・ウバと順番に味わってみた感想。

  • ダージリン 2010年 1stフラッシュ プッタボン茶園 SFTGFOP1 DJ-14 ClonalQueen
    • なんだか紅茶らしくない……。水色(すいしき)は萌葱と褐色を混ぜ薄めたような感じ。茶葉はうぶ毛がたくさん生えていて、出し殻は鮮やかな若草色。全体的に「青い」なあ、と感じた。詩的なのは結構だが他に表現が見つからないのだから仕方がない。後述する茶葉と比べて渋みはあまり感じなかった。
  • ダージリン 2010年 2ndフラッシュ セリンボン茶園 FTGFOP1 FieryMuscatel
  • ダージリン 2010年 2ndフラッシュ オカイティ農園 FTGFOP1 DJ-94 MuscatelDelight
    • 農園の違いは今の時点では分からなかったが、他のシーズンと比べると明らかに、これは自分のイメージする紅茶らしさだ、という味がした。甘い香り、これはマスカテルフレーバーと言うのか。言われてみれば果物の香りに似ているかも。お茶の渋みがしっかりあり、他のものより爽やかで香ばしい印象。好みかも知れない。水色は何というか、紅茶色そのもの。
  • ダージリン 2010年 オータムナル キャッスルトン農園 FTGFOP1 DJ-375 SpecialChina
  • ダージリン 2010年 オータムナル ナムリン農園(Upper) FTGFOP1 EX-581
    • 春摘みと夏摘みの違いは割合明確だったが、夏摘み(2ndフラッシュ)と秋摘み(オータムナル、ダージリン地方での雪が降る少し前)の差はそこまでではない感じ。渋みは夏摘みよりは穏やかで、全体的にまろやかだと思う。秋という呼称に印象を惑わされている部分はあるかも知れない。構えて味わうより、気張らずのんびり飲みたい雰囲気。
  • ウバ 2010年 8月摘み ウヴァハイランズ農園 BOP VintageUva
    • これは初め、蒸らす時間を間違った。BOP(Broken Orange Pekoe)という品で茶葉が細かく、添付の淹れ方説明に三分ほどとあるのを上記のダージリンと同じ要領で倍の時間蒸らしてしまった。あれは少々苦過ぎたな。淹れ直してもう一度ポットの湯気から香りを嗅いでみると、花のような、上品な香水のような甘い匂いがした。本当。あまり嗅覚の良くない(五感がおしなべて良くない)僕がそう感じたのだから、普通の人ならとても香り高いと感じるはず。果物の匂いとはまた違う甘さ。渋みは一回目の抽出より確実に和らいでいたはず(二回目は三分ちょうど)だが、それでもダージリンの2ndフラッシュやオータムナル(このときは六分だった)くらいはあった。美味しいと感じるにはある程度慣れが必要かも。蒸らす時間をもっと短くして香りをメインで楽しむように淹れると良いのだろうか。

……と、それぞれの紅茶の第一印象はこのようになった。決して気取るつもりでは無いことを、これを読む人がいたら了解して頂きたく思う。それと用語を調べている途中で、他者の主観の混じった感想に僕自身の感じた印象がどの程度影響されているか、その辺はきっと分からない。それでも自分で香りや味わいを楽しむぶんには構わないと思う。珈琲を飲まなくなって代わりに紅茶を入れるようになり数ヶ月経つが、何となくコーヒーメーカーで淹れていたのとは変わって、より美味しい紅茶を淹れる過程での試行錯誤が結構楽しい。上で挙げた絵描きさんのコンテンツに「紅茶のしぶみを楽しむにはある程度の慣れが必要で」「大人になると舌も変わる」「当初は苦いだけだったが戴くうちに楽しみ方が分かってきて」という旨のことが書いてあった。好きこそものの何とやら、ということだろう。僕は現在、紅茶もどうやら好きになりそうでいる。

そして、休題。

僕は以前去年の冬に、あるお気に入りの音楽を静止動画に編集してYouTubeへ投稿した。そして今年になりポケデジSQ30mを手に入れ、たまにその動画撮影機能を利用するようになった。そういうわけでこれはそのお気に入りを出しにした、今後YouTubeに上げるかも知れない動画を貼るための練習。良かったら聴いてみて欲しい。僕はこの音楽を珈琲や紅茶と同じ嗜好品として聴いている。たまに聴く事でより、実に味わい深い曲だなあと感じるのだ。音楽は人並みには聴いてきたつもりで、この「bayaka – Amanece(2003 ode music production remix)」は今の時点で僕の中での評価は一番か二番目のもの。これから先、より佳い曲に出会っても、この音楽の輝きが衰えることはきっと無いに違いない。

bayaka – Amanece(2003 ode music production remix)

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