気候が弛んでくるにつれ、日に日に気持ちも解れてくるのが分かって、とても気楽。新型肺炎に関して一斉休校の要請が流れたことで、子育て世代の多いTwitterは上を下への様相になっているけれど。こういうときは情報中毒を経て感情に支配されやすいから、一歩引いて信頼できるソースだけを相手にするのが、おそらく正解なんだと思う。祖父がずっと微熱で寝込んでいることが唯一の気がかり。これは僕にはどうしようもないことだから、むやみに気を揉まないようにしてる。いまの新型肺炎で「適切に怖がろう」という言葉をちらほら見かけるけれど、僕としては衛生と行動に気をつけて生活して、そこから先はなるようにしかならないんじゃないか、不安や疑いを持つのはそれ自体が辛いことでしょう、みたいに思う。いくらか人ごとに感じてる節があるのは自覚してる。身内が罹患したら考えは変わるかも。
『ムーミン谷の冬』は昨晩読み終えた。最後の場面の、ムーミントロールが水浴び小屋を駆け抜ける描写が本当に優しい。冬のあいだぎっちり人が押し寄せ、春になりがらんとしたその小屋を背に、ひとり暗い海の眺めを思い出そうとする彼の姿が、何度読んでも心のやわらかいところを掴んでくる。ムーミンて光に透明感があるよね。この作品群に関しては現実の季節に合わせて味わうのが自分の楽しみで、四月あたりからまた『楽しいムーミン一家』を読み始めるつもり。そのあいだは優先順位の高い積ん読を。