使われずにいる祖父のとある畑に、二度目の除草剤散布をしていた。日中は祖父から昔の話をあれこれと聞いて、うちでは母が繰り出す祖父への悪口に合いの手を入れる。こういう曖昧な折衝は今は苦でないからいいものの、僕としては今日だけで平常の一週間ぶんくらいの他人の話を聞いていた気がする。むかし、サークルで得た友達に対して、自分は周りの話を聞く側に回ってばかり、とこぼしたことがある(考えが足りず傲慢なことだ)。それから蝶の鱗粉のよな少ない機会を経て思うのは、自分になんらかの聴き手に該当する適正はあるか、ということ。年長者におもねやすい自分の性質に自覚的かつ、内心で報酬を設定することがあるところを上手に解いていけたら、その辺りに人のために出来ることがあるように思う。
先日わーすごいと打ち上げ情報を眺めていたSpaceXのスターリンク衛星は、なんというかとても意外なところで問題に上がっていた。衛星が反射する光と通信時の電波が、いずれ星の観測を邪魔するということだ。えー、事前に何らかの対策があるのかと思っていた。日本語ではAFPBB Newsの「スペースXの衛星群、天文学者の「悩みの種」に」という記事を見かけた。スターリンク計画の星座が出来上がるような将来では、インターネットはもっとよく分からないものになっていくだろうから、空が静かだったころはねなんて枕詞や昔話が生まれるのかもね。静かな星空を味わうなら今のうちってことだ。