春先から手を付けていた『たのしいムーミン一家』を昨日の夜に読み終えた。冨原眞弓さんが仰るところの夏の章は光に透明感があり、ずっとそこに浸っていたくなる。季節の巡りに合わせてムーミンを読むのが長いこと習慣になってる。次に手を付けるつもりな『ムーミンパパ海へ行く』の作中で流れる時間は、八月の末から十月三日まで。普段から複数の読みさしを平行して(集中力に合わせて少しずつ)進めているけれど、「海」は今年もおおむねその範囲で読むつもり。家族の再生や一家の休暇といったものを軸にいろいろな読み方ができ、そのたびに新しく思い至ることがある、味わい深い作品だと思う。あの力強いラストシーンへたどり着くのが楽しみ。
果物市場を覗くついでに那須の園芸店へ寄った。身体に受ける午前の風は涼しく、これは夏というのではないな、と思うような肌触りをしていた。ディルやなにかハーブの種を見繕いたかったのだけれど、園芸店の種売り場は手が入ったらしく、少しばかりのハーブとあとはよくある野菜や花の種が並んでいた。季節柄だろうか。オミナエシの黄色が目に付いた。