2020年10月16日(金)

地域名物なたい焼き屋さんが今年も営業を始めていた。隣接する城趾で風景を見ながら食べるのもいいなと思い、病院の帰りに立ち寄った。並んだ列の前のお客と店員さんの会話からすると、ここは今月一日に開店していたらしい。車を止めて買いに来る人たちで店の周りはわりあい忙しなく、まとまった数を買っていく人もちらほら。香ばしくまだかりかりしているたい焼きを紙袋に二尾入れてもらい、小高い土塁の上のベンチへ移動して、ひとりでもしゃもしゃやっていた。桜のほかの木々もすっかり葉を落としたころなら、街の景色はもっと見晴らしよく眺められるんだろう。桜が咲く季節のこの場所のことを思い出しながら、風景に記憶が宿っていくことを思う。今朝は十度台まで冷えた。タイミングよく用意した毛布のおかげか、昨晩の眠りはいつになく深かった気がする。

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