笠間稲荷神社で菊まつりときつねの祭典を見る。きつねや河童にカラスといった妖しげなものたちが、ずんずん響く太鼓の音とともに商店街を練り歩き、やがて神社の参道へと入っていった。周辺の民芸店では、インセンスの受け皿にと思い長方形の小振りな焼き物と、狐の嫁入り柄の手ぬぐいを購入。週末の疲れの累積でふらふらしていたため、写真はほぼ無し。素早くベッドへ潜り込み、ぐったりと眠ってしまおう。
2019年11月9日(土)
霜に打たれてつぼみが萎れた夕顔を撤去した。ビー玉よりも一回り大きな種が多数、成熟を待って風に吹かれていたけれど、潮時だ。夕顔はともすると蔓がものすごく伸びて、絡みついた木の高いところまで行ってしまう、ということを確認。
2019年11月8日(金)
祖父宅の里芋掘りを終えた。ヤボ用ならいくらでもあるそうだけれど、今年の喫緊の作業はこれで全て片付いた、とのこと。椎名誠の古本が郵便受けに複数届いていた。ラジアンFを待ってだらだらする。
2019年11月7日(木)
昨晩は眠っているあいだに腹痛を感じていたような。夢うつつのまま、器用に寝返りを打っていた記憶がある。朝にはなんともなくなっていた。
2019年11月6日(水)
北日本に初冠雪とか、北海道の平地に雪だとかの報せが入ってきた。那須岳にも初雪が降ったそう。きょうはすっきり晴れた空のもと、那須連山とそれに掛かった雲の辺りから、冬場の強烈な北西風である那須颪が吹きさらしていた。冬の気配がする。
スター・ウォーズのエピソード1/ファントム・メナスを観た。いまになりアミダラ女王のWikipediaを読んでいたら27歳の生涯と書いてある。ネタバレをやめろー。冒頭の何重かに閉まる重厚なドアが、クワイ=ガン・ジンの突っ込んだライトセーバーで鋳溶かされる場面、ああいうの見るとフォースの使い手は敵に回したくないな……。通商連合の上陸用舟艇がナウシカのトルメキア大型船ぽかったことについて誰か同意を得られるだろうか。この新三部作を通じて描かれるらしいアナキン・スカイウォーカーの抱く希望と怖れは「母との再会」にあるのかなーと感じた。このへんが今後の物語に干渉してくるのかもなあ。それからヨーダの台詞「シスのものは二人、師と弟子で組んで動きよる」も示唆的だった。この物語群の「先が見えないときでも仲間が現れ、ついてくる(特にお互いが望んでいない場合についても)」というお約束が頼もしく、おひとりさまな僕にはまぶしい。「ママはいつもこの世で大切なのは助け合いだって言ってるじゃないか」という、未来に満ちた少年アナキン(安直に言うと彼は闇落ちするんだよね?)の台詞が、図らずもその世界観を体現してるように思う。そして、3PO(C-3POなのだろうか)はそんな出自だったのか……そりゃあスカイウォーカー家についてくるよ、という感じだ。
流感の予防接種ののち、JAの山茶花について祖父に報告しに行った。それなりに役に立ったみたいだ。植木が生長する春になったらもがり(防風の植え込み)にするため買ってきて、敷地のどこか外周に目隠しのため植えるらしい。春先に菌駒を打ったしいたけのほだ木は、駒を多めに使ったことが幸いしたらしく、この秋にきのこが出そうだという。彼は「しいたけを打ったのに出ないまま死んだんじゃ仕方ないからな」と言っていた。僕が要望しておいたのでいずれ、使い道のない桜のほだ木になめこの菌駒を打てるかも。きのうと今朝の霜でさつまいもや里芋の地上部が萎れたため、近日中にまた収穫の手を貸す予定。きょう、とりあえず一株だけ掘り起こした里芋に、祖父は豊作だと言っていた。
2019年11月5日(火)
霜がどうのときのう書いたら今朝降りたらしい。さらに明朝は2度台との予報が出てる。夜道を行く際に、冬場特有の冷たく乾いた、岩のごとき匂いがした。少し前までは湿って朽ちたような、地上の有機物の匂いがしていたものだけれどねえ。内側もけもけのルームシューズが暖房器具点けるのに匹敵する体温の保持効果を持っており、こうした季節に脚を温めることの大切さを思う。Lisnのインセンス祭りをひとりでやりたいなあ、このお香で言葉にならない物語を作ると、香りでイメージトリップが出来るんだよね。体力要るけれどさ。それと、166 Portative Organをいつかのとっておきにしつつ、まだ焚かずにいる。これにはたぶん伽羅かなにかが混ざってる。早いとこ世界を拡げていったほうがよいと分かっていながら、美味しいものを食事の最後まで取っておきたい気持ちもあるのだよね。
2019年11月4日(月)
BOOTHで開かれる11/23-24のAPOLLO 10へ向け、購入履歴に残っているアーティストさんたちの新作通知がぱらぱらと入るようになってきた。そういうの楽しみにしていると、自分はインディーズの電子音楽が好きらしいなーと思う。かつてそちらの総本山だったMusieをうろつき、目ぼしいMP3を拾っていたころの好みが根付いてる。音楽を好きになる上でなんとはなしに心の支えとなったCDも、そうして見つけたしね。
今夜は冷えるなあ、さっきまで石油ストーブを点けていた。いまでさえ外気温は8度を割り込んでだんだん下がってきてるから、霜が降りるのもそう先ではないだろね。夕顔はまだ咲いていて、霜に当たったら流石に萎れるだろうから片付けるつもりでいるけれど、夏の残滓のようなものがここまで存えていることにかすかないじらしさを感じてる。
2019年11月3日(日)
午前中、祖父の頼みでJAのお祭りに出向いてきた。そこで売られる山茶花によい株があれば後日買いたいから、その育ち具合や生産者情報などを見てきてほしい、というもの。福引き券代わりのはがきを渡されて渋々出掛けたのだけれど、会場を訪れてからは活況に気をよくしていた。単純だなー。園芸売り場は会場の隣の駐車場へ、目立たない感じで設営されていた。小さなエリアにいくぶん玄人好みされそうな苗が並んでいる。実のなっているレモンや子宝草、ぽんぽん菊にダリアなど。今から思うとあのへん、地方の大きめな植木センターとかのチョイスだった。もっとじっくり見ればよかった。山茶花はすぐに見つかったものの、一番の個性である花はほとんどがこれから咲くつぼみで、白花品種(メモし忘れた)と、花弁の裏側にほのかに桃色が入る朝倉というのが目に付いたくらい。株の前でスマホへメモしたりあれこれ写真を撮ったり、売り場の担当らしきお兄さんたちに生産者のことを訊ねたりもしたから、あの買わないのに熱心な人はなんだろう、くらいに思われたかも。そのあと福引きの長い行列に並ぶと、わりあいするする前方へ進んでいってくじを引き、参加賞のナイロン手袋二双をもらった。一等賞の車を洗う高圧洗浄機が欲しいと言っていた母は、のちほど今回の獲物を渡したところ、それなりに気をよくしていた。母はきのうの流感予防接種で高齢者枠に入り、無料でそのワクチンを打って以降機嫌がよいので、その余波だろうか。まあ実用的だしね。僕自身は会場内を巡って熱いけんちんうどんを食べ、金物売り場の肥後守に惹かれるも見送り、山芋のむかごをここでも手に入れて帰ってきた。今さら思う、きのうの市の文化祭よりもこのJAのお祭りのほうが、渋めというか年齢層が高めで自分的にしっくりきた感じがある。
しばらくもやんとしているうち、朝晩は手足が冷えるようになってきた。といっても長年不都合に感じてきた末端の痺れは解消され、それなりに経つ。気に入っている石油ストーブを点けるときたまに、猫にあたらせてやりたいなーと思う。彼女の動画はスマホに少し残っている。一緒にベッドの上でごろごろしていて僕から呼びかけられ、尻をこちらの足でむんずとされる際に、僕を振り返って数度、なんとなく目を閉じる仕草をしている。字面にするとひどい感じがしないでもないけれど、こうして一緒にいたときのことを、折に触れて思い出す。
2019年11月2日(土)
市の文化祭に行った。目当てだった小中学生の図画工作をじっくり眺めて回る。毎年目にすることなのだけれど、作った埴輪にけもの耳を授ける人種がなぜか一定数いて、今回もそれを確認した。あれらは鬼の角とかではなかったような。「つゆの音」という題が振られた雨とかたつむりの絵は、よくわからないが心に響くものがあり、思わずメモ代わりに写真を撮った。その小学四年生の絵は抽象と具象の狭間にあるものを描いている点がとてもよかった。僕の出身校の作品には、どこの教室かといった構図がわかる絵もいくつかあった。校舎の様子をわりと思い出せて懐かしい。そのあと屋外の会場にてギターデュオやジャズバンドの演奏を聴き、帰宅。
TwitterのTLで見かけたME/CFSの署名は月曜に郵便局へ出した。請願要旨のほうに紹介議員の記入が必要なんじゃないかとか、不明なことが少しばかり。
傷や痛みが自分の中にあるとき、それを怖れる必要はすでに無くなっているんじゃないだろうか。慣れるのか糧になるのか分からないけれど、ひとたび受け入れたら辛さは乗り越えられるはず。
2019年11月1日(金)
病院のハシゴをする。山芋のむかごの素揚げが美味しい。