気象予報の街並みが眠たそうだった。
映っていたのはNHK総合で宇都宮の夕景だったのだが、本日の天気は曇りか小雨で、予報の流れていた時間は雨が止んでいたんじゃないかな。薄暮のなんでも青くなる時刻に、曇天とビル群の灰青な色合いが市街の黄色い灯りと混じり合って、映像そのものが街の眠りに就く様子というか、輪郭が甘くなりほっとする感じというか、落ち着いていく呼吸を捉えていたように思う。そうか、呼吸って表現がぴったり来る。
見たものをなんとか言い表そうとしてるわりに、内容は天気予報の背景で映っていた、ただの地方の夕方。僕は一日の終わりにああいうのを見ることに有り難さを感じる。