気分を害する内容を書く。六時前に起きて荷造りをしたものの、かなり手間取ったすえに出発したのは一時過ぎだった。フェリーの乗船手続きが五時半までとなっており、道草しなければ間に合うでしょうというとこ。まあそこは自分の見込みの甘さの話でもあり……。そして出発し、忘れ物を取りに戻ったりもしてうちを再度出たら、すぐ近くの場所で原付のエンジンは止まり、キックをかけても動かなくなった。やむを得ずバイク屋へ連絡し点火プラグが原因かもというので来てもらったら、エンジントラブルだからすぐには直せないとのこと。それについてはやむを得ないと理解はできても、もうフェリーには間に合わない。彼は自分がいかにきちんとメンテしたかを述べつつ、取り出して触ったオイルを原付のハンドルで拭った。「そういうことをするな」という言葉が口をついて出たところで、ここで自分が長年スルーしてきた彼の微妙な舐めプへの怒りも吹き出した。「取り寄せを頼まれていたタイヤは他の客に使ったからあんたは明日また来てちょうだい」という言動をされたことでここまでスケジュールが押したこと、その件にきのう触れた際には「これでフェリーの乗船時間に遅れたらおもしろいな」と言っていたこと、さすがにどう思ってらっしゃるんですかと怒りに震えながら詰問したのだけれど、「いやーこれはエンジントラブルだわ、前言ったじゃん」という、都合の悪いことはすべて無視するような反応をされた。自分でびっくりしたくらいに道ばたで人目も憚らず声を荒げたところ、「俺は悪くない」「俺のせいにするのか」の一点張り。確かにエンジントラブルだけ見るならその意見は通せるけれど、そのような防衛に走るのが正直すごい、と思った。最後に「あんたちょっと誠意がないんじゃないですかね!」と怒鳴りつけたら何やら言いながら乗ってきた軽トラのほうへこそこそ向かい、自分とは別の方向へ走り去った。原付どうすんのと話をそらすように訊かれもしたけれど、自尊心くらい保ちたかったから無視してそれは自力で押してうちまで帰った。ほんと重かった。謝ったら死ぬタイプの人間が舐めてた相手にキレられたときどう振る舞うものか、初めてまざまざと目にしたな……。返ってきてからは近場のバイク屋に手当たり次第電話して、とりあえず故障を見るだけでも対応してもらえそうなところへその依頼をし、あす夕に引き取りの予定。きょうの一件については母と友だちに愚痴として聞いてもらい、多少は溜飲がさがったところ。夜になり友だちに、想定外のふとしたことでうちへ戻った結果そこで壊れたのは、見えない幸運が「遠くへ行かずに戻れ」とほほ笑んだのでは、という考えを聞いてもらった。友だちは「そういう幸運の兆しって信じる」と言い、「遠くで遅くにトラブルにならずよかった」と繰り返し伝えてくれた……。最低なこととありがたいことが幾重にも折り重なるような日で、今後の予定がどうなるかはまったく見通しがなく、字面そのまま「あー」という気持ちだけれど、怒りをきちんと表に出せたこと、愚痴を聞いてくれた二人をはじめよい旅をと祈ってくれたひとたちの存在も思うと、これだけのできごとがわずかな不安に収まっている不思議さを感じる。北海道行きは諦めたくないからできるだけのことはしよう。宿代はそれなりに、キャンセルしたフェリー代は七割も戻ってきて、そこは思いがけないありがたさ。きょうはつかれた。ぬいたちに話を聞いてもらいつつおふとんへ。きょうの雑記はそこそこ長い壁打ちのなかで初めてといってよい内容だ。。。
2024年6月5日(水)
朝から荷造り。タイヤが入荷したというのでバイク屋へ向かった。まあなんというか、自分は大人の対応をしたという自分自身への説得みたいなのがあるよ。約束を反故にして後回しのうえ、すまん、の一言もなかったもんねえ。支払いの際に「今回はちょっとまけてくださいよ」と笑顔で言ったら応じてくれたので、とりあえずこの件は旅先へ持っていかなくてだいじょうぶ。帰り際、クロスカブのプコブルーについて「こちらで取り寄せることはしないよということでしょうか」と尋ねたらそうだと言っていた。そういうことは話が出た半年前の段階ではっきり言えばよいのになー。いったん忘れよ。こうしたことがあり旅支度の段取りはずれ込み、夜更けのこの時間までシャツにアイロンを掛けていたのだった。荷物はあるていど種類別にビニールポーチへまとめたから、それらをリュックへ詰め込むのはあすにしよう。夕近く、友だちに発つ連絡をしたら、こちらは今月出産予定と教えてくれた。なによりも健康でありますように。そして餞別として、コンビニでつかえるクーポン券をもらってしまった……どちらもうれしいことだよー。思えば、旅を楽しんできてくださいね、と言葉をかけてくださった方々が何名もいるのだった。そうした方々に見守ってもらっていると思うことにする。二十四時間後には船の上で揺られている、というのは実感が湧かないね。すこし荷造りをしたら残りは明朝へ回すことにして、眠ろ。
2024年6月4日(火)
引き続き旅支度。百均で必要なものを買いそろえたり、定期通院先で三週間分のおくすりを出していただいたり。電話を入れ、必要なパーツを取り寄せてもらっているはずのバイク屋へ行くと、「そのタイヤは他の客に使ってしまった、取り寄せるからあしたまたきて」とのこと。誠意がないからあすは値切って判断しよう。そのあと側面へ取り付けるリュックも購入し、スーパーで棒ラーメンやコーヒー粉など見繕い帰途。うちではぬいたちが入るトートをきれいに洗ったり、洗濯ものを回したり。リュックの持ち手を使いやすいように縫って加工していたら、すっかり時間が過ぎてしまった。せっかく旅を前にしているのにストレス案件が目立つね……。眠って起きれば気分もすこしはすっきりするだろうから、ほどよいところで眠ろう。
2024年6月3日(月)
旅支度。耳鼻科とドラッグストアやホームセンターをはしごして、入り用なものを買い回った。途中でNPOさんの予定にキャンセルの電話を入れたり。リュックサックを原付後部の側面へ吊すのによさげなフックをはじめ、こまごまとした道具がよいお値段して、ホームセンターでの支払額にうへえという気持ち。帰りに立ち寄ったコンビニでは就労移行支援の担当スタッフさんとばったり。協力していただいている企業さんに伺った帰り道にお昼ごはんを買っていた、とのことで、こちらも出発日の予定をお伝えした。こうしたとき声をかけてもらえるのはちょっとうれしいものだね。うちでは金具のフックに塗料を塗り、原付の荷箱に電動ドリルで穴を開け、フックをがっちり固定した。取り付け作業ひとつに思いのほか段取りが要ったなあ。やや疲れてひと眠りし、それから原付を拭いて綺麗にするころには夕方近かった。夕餉のあとで往路のフェリーと宿ふたつの予約を取り、とりあえずきょうはこんなもの、と切り上げていまに至る。出発は木曜の朝。船が出るのは6/6 19:45。海をゆく船に乗るのって初めてなんじゃないかなあ。船酔いも含めて知らないことがいろいろあるね。あすも病院や原付の整備のほかすることは多いから、ひと休みしたらほどほどのところでベッドへいこう。思えばきょうはメンタルの調子がそこそこ持ち直しており、よい傾向。
2024年6月2日(日)
午前中は苗の植えつけやちょっとした庭の手入れなど。そのあとドラッグストアや大型スーパーを回り、原付の側面へくくりつけるバッグを探した。どうもしっくりこないね。あとで手元のリュックをもとに取り付け方を考えて、それからもういちど買いにくることにする。きょうはメンタルのほうは持ち直したものの、疲れを感じて眠たい。これは緊張に見舞われた身体からの休息を求めるサインと取れるので、今夜は早めに床に就く。出発は六日か七日あたりに目星をつけた。
2024年6月1日(土)
ことし初めての夕立が降った日。やはりメンタルの調子はすぐれず。フェリーや宿泊施設の予約状況を調べたり、スマホやノートPCの通信設定をしたり、こまごまとした準備をしてゆっくり過ごした。修理依頼に出したマウントアダプターは「問題なし」とのことでそのまま返ってきた。……まあ確かに兆候だけでまだ壊れてはいないよね。担当者名が変わって対応も変わったと感じていたから、そういうあれだと思って退こう。旅のさなかに壊れないよう、取り扱いには気をつけることにする。ここ数日は夕方になるとしびれを感じて具合が悪くなっており、以前にもあったストレス性の症状かもと思う。であれば対処や解決の見通しはあるから、気にせず過ごすのがいちばん。夜更かしはよくないね。ねむる。
2024年5月31日(金)
気分が悪く眠って過ごした日。夜にかけていくらか持ち直した。嫌がらせの件については、本人にとっては余裕という仮面をかぶりながらの必死の挑発なのかもね。
2024年5月30日(木)
午後まで通所。午前中は突発的に面談を入れていただいた。出発の予定が近いから六月の利用はキャンセルすることとか、ほかの利用者からしょうもない嫌がらせをずっと受けている件とか、図書館業務の実習に興味があることとか。出入り口脇のベンチで打ち明けているさなかにスタッフさんが紙へ書いた「うしろにいます」のえぐみよ……一事が万事というか、泳がされていることには自覚がないようだから、いまはあまり書かないことにするけれどさ。そして話をぼかし、ママ友とクイックルワイパーの話になったり。ともあれ伝えておきたかったことをお伝えして気分はいくらか軽くなった気がする。ありがたいことだよ。うちへ帰ってきてからは周りと庭の奥の草刈りをした。それについては出発前のタスクというよりは春先からの懸案だったし、この先数日の台風で雨がちな予報もあり、なんとかきょう腰を上げてすっきりでき、よかった。旅先へ持っていくつもりのテントとシュラフが使えるかどうかを取り出して確認もしたのだけれど、まだまだ現役です、という生地の手触り。これらの装備は高校生の夏、自転車旅のため親に買ってもらったもので、その後もときおり遠くへ行く際に役立ってくれたのだった。いっしょに購入したチタン製マグはいまも普段使いというか、今朝もそれでインスタントコーヒーを飲んでた。節目節目で過去と断絶気味のじぶんにしては意外なくらい物持ちのよい枠。やはりおなじとき手に入れたZIPPOのガスランタンも今回持っていくつもりで、マントルを取り付けて空焼きした。さいわい関係のないメーカー製でぴったりサイズのマントルがあり、明るさはともかく雰囲気のためなら使いでがありそうねというところ。なんか気疲れしたようだからこれ以上夜更かしせずに眠る。
2024年5月29日(水)
シャツにアイロンをかけたり、旅に要りそうなこまごまとしたものをポチったり。昨晩はGoogleマップで北海道沿岸を辿り、気になる景勝地や散歩コース、自然公園などをざっくり拾ったのだけど、それだけで四、五時間かかった。北海道在住の方からは「縮尺間違ってるのではというくらい目的地に辿り着かないことがある」と伺い、早くもそれを実感しつつある。航空写真のマップで移動するだけでも土地の雰囲気が移り変わって不思議な感じがした。道南はもこもこした植生のためか、本州の山地の海沿いと似た印象。道央は都市圏とそれをつなぐ地方都市がつくる、居住地の広がる印象。道北は日本海特有の厳しそうな雰囲気と道のまっすぐさ。そして道東はイメージの中にある北海道という感じ。直線で区切られた広大な畑や、茫洋としたオホーツク海や太平洋の空気、草原や牧草地の多さ、肩を寄せ合うように現れる人家、そしてどこまでスワイプしても地図上で移動していない感じ。あくまで海沿いをスクロールしただけの印象なのだけれど、にわかに旅のディティールが立ち上ってきた気がした。あとで道の駅/キャンプ場/コインランドリーをピン留めしたリストもつくろう。じぶんに一周できるの? という疑問はあるものの、一歩踏み出せればあとはなるようになるのではと思う。一年前の東北旅行の時も、確証がないなりに発った点ではおなじだった。あすは通所があるから日付を越える前に眠る。
2024年5月28日(火)
一日じゅう雨。なにもせずぬいとのんびり。
