2020年12月5日(土)

あまり気がつかなかったのだけれど、きょうは最高気温が6度ちょっとと、気温の上がらない寒い日だった。リングフィット中に窓を開けると冷たい風が気持ちよいな、くらいに思っていた。今夜の二時半ごろ、はやぶさ2のサンプルがオーストラリアへ着陸する予定とのこと。その中継がニコニコ動画で見られるようだから、このあと起きたまま、サンプル回収の様子を窺おうと思ってる。明朝九時前に祖父宅へ向かい、また物置の整理をする予定。その前に仮眠くらいはとれたらよいのだけれど。

2020年12月4日(金)

昼下がりより、祖父宅にて母と物置整理の続き。なんで発泡スチロールの保冷箱が三つも四つもほこりをかぶっているんだろう……たぶん、釣り好きな人たちの忘れ物だと思うけれど。叔父の本や祖母の衣類のほか、誰かなんらかの傾向を持つ者が積んでいったと思われるがらくたが、あと物置二部屋ぶん残ってる。さらに籾殻が大量に残っており、それは後日近所の方と相談して、田畑の肥料用に撒く予定。

2020年12月2日(水)

『ビューティフル・マインド』観た。後にノーベル経済学賞を受賞する数学者の、統合失調症に翻弄された人生の話。現実と区別できなくなるような幻覚を含めて、世界との違和感が不気味に立ち上ってくる感覚を、とてもリアルに再現していた。地味だけれど注目すべきは、そうした彼を支える妻と友だち(現実のほう)の存在。見られているとか尾行されているといった脳内で作り出される妄想は、それが主観である限り、どこまでもリアルなものなのだよね。自分が楽に生きられるようになったのはここ何年かの話で、失うばかりではないと肯定的に捉えられるようになったのも、わりと最近のことだった。暗がりから日の光の下へ出る幸運を信じられると、誰かに伝えられたら。それは夕暮れの草原を吹き渡る風や空が地上の果てまで続いていると知る、現実への感動だと思う。

2020年11月30日(月)

岡田尊司『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』(光文社新書)を読み終えた。距離感の話だった。自分に人を避ける性質は少なからずあるよなーというのは、巻末の自己診断テストでもやんわりと示された。ある程度は適応力もあるでしょ、ということだったけれど。母を大切にしないとね……。本棚へ戻すとき、この岡田尊司という方が『統合失調症』(PHP新書)と『アスペルガー症候群』(幻冬舎新書)の著者でもあることに気がついた。おそい。PHP新書のほうは当事者への敬意や希望を感じさせるような記述だったのを、印象深く思っていたのだった。今回の本にもそうした熱量を感じる。人様のインスタで見かけ、多少の心当たりはある気がして手に取った本だったけれど、これでどうするかというと、もうちょっと周囲との距離を意識的に解いてよいのかもね。電撃文庫の古橋秀之『ブラックロッド』『ブラッドジャケット』を入手。これはTwitterでオカルトパンクの名作として話題に上がっていたもの。今朝起きたときはだいぶん寒かった。茉莉花ちゃんは芳香を放ち、さらに花芽を伸ばしてる。あしたから十二月。

2020年11月29日(日)

球根から伸びた白い根が綺麗。買い物へ行くついでに日没直後の空を撮るなか、足下の自分の影が前方へ、太陽の方角へ伸びていることに気がついた。振り返れば月。夕方に影が逆を向くところは『蟲師』に出てくる大禍時みたいだ。

2020年11月28日(土)

Super Takumar 28mm F3.5をカメラに付けて散歩へ。日没の時間から逆算して、夕方の斜光が使えるタイミングで町の中を歩いた。このレンズはゴーストやフレアが出しやすいことで知られたオールドレンズらしく、僕もそれを期待して手に取ったのだった。たしかに簡単に出る。マニュアルフォーカスでピントを合わせることには自信がなかったけれど、風景が主でそれなりに絞って使うため、多少雑に合わせても鑑賞できるくらいのものが撮れた。ただ、やっぱり古いレンズであるらしく、白飛びや黒つぶれが起こりやすいうえに発色もうーん、という感じ。換算42mmの画角はとても使いやすかった。太陽を活用して光芒を乗せることができるレンズだから、思いがけないものが撮れそうだ。それはそうとして視力が落ちている。星でも見たものだろうか。

2020年11月27日(金)

マウントアダプターKとSuper Takumar 28mm F3.5(後期型&SMC無し)をポチった。この28mmはフレアやゴーストが盛大に出るという定番のオールドレンズ。僕の使っているAPS-Cなら28mmはフルサイズ換算で42mmとなり、PENTAXが主張している真の標準画角に近い。使いやすい画角だと思う。PENTAXのKマウントの前身がM42マウントで、これはかつてユニバーサル規格として一時代を築いた、オールドレンズのマウントにおける最大手なのだとか。その流れからKマウントはM42マウントとの互換性を簡単に持たせられるようになっており、そのアタプターが冒頭のマウントアダプターK。ペンタキシアンはオールドレンズ沼と隣り合わせな生態をしていたんだね……。バブルボケというものを調べるなかで、Fujinon 55mm F2.2というレンズが気になった。こうしたボケの定番はMeyer-Optik Domiplan 50mm F2.8というレンズらしいのだけれど、フジノンのほうがボケ量は大きいのでは+多少廉価ということで、ヤフオクの出品を見てる。この55mmにクローズアップレンズを付けたらボケ量や最短撮影距離を有利にできたりしないだろうか。

2020年11月26日(木)

歯科へ。入り口でリモート検温装置の前に立ったところ、一緒にモニターに映っている案内の方の体温は表示されるのに、僕だけそれが表示されない。帽子を取ってみてとかおでこを出してみてとか屈んでみてとか、言われるままにやってみても一切だめ。「こんなこと初めてです」と言われて「体温がないんですかね」と変な返事をした。案内の方ふたりと僕とで少し試行錯誤したあと、ふたりのうち男性からはたと「もしかしてバイクで来られました?」と尋ねられ、あっ、と原因が分かった。検温装置は対象を顔認識してからそこを温度測定してモニターへ表示しているようなのだけれど、僕の顔は風が当たり続けて冷えていたため、測定できる範囲かモニターへ表示する範囲を下回っていたらしいのだった。人間の体温の幅を決め打ちしていたら、たまたま例外もあった、ということ。仕方ないから一般的な体温計を借りて、36.3度ということでやっと入口を通過できた。次の治療はまた一週間後。