2025年5月12日(月)

だらだらして過ぎし日。買い出しに出た夕暮れの帰り道、西の空がとても綺麗だった。反対の空を見るとまろい月が昇ってくるところ。北の方角には活きのよい雲が残照を抱えていた。ほんとうにいい季節だなと思う。風景が久しぶりに染み入ってくる感覚。こうしてゆとりを取り戻していけたらよいな。

2025年5月10日(土)

面接からそのまま内定というかたちに。美術館の後ろにある池やお庭は震災以降さして手入れされておらず、懸案の竹は敷地内からはみだしかけており、植栽も勝手の分からないひとに剪定されたらしい、という感じだった。うん、やるべきことはすでにおおよそ把握できたし、じぶんひとりという人的資源ではあるものの、できる。道具もあり、必要とあれば購入していただけるとのこと。こちらのやる気と体調に応じて一日何時間か×週三日をベースに、天候と季節を勝手に判断して勝手に勤怠してもらえたら、というお話になった。庭師ということでよいのかな、願ってもない条件。ほか、ゆくゆくはお庭の山野草を撮ってもらってその開花状況をサイトで告知したいねえとか、こちらのポストカードをこの美術館で販売してはどうか、それにいくらほどの値段を付けているのか(まだつけていません)、といったお話までいただいた。「わたしはガレから、あなたは写真から植物の美しさを知り、それが交わったのね」とのお言葉をいただいた。帰り道の車内では担当スタッフさんと驚喜。きのうもでしたけれど今夜はほんとうにいい酒が飲めますよ、とおっしゃっていた。その方はいまの支援職に就いて8年ほどになるものの、こんなふうに気に入られて即座に就職が決まるケースは初めてだとか。こうしたことも起きうるという一例にしていただけたらうれしいな……。来週で通所は終わり、再来週からはさっそくお仕事。一週間後にはもう立場が変わっているという、おとといまではまったく想定していなかった状況にいる。ここまでたいへんよくがんばりました。いまはひとまず休もう。

2025年5月9日(金)

午前中は通院して午後まで通所。新しい相談員さんとの顔合わせがあった。担当スタッフさんからは「噛めば噛むほど味が出るひとですよ」とじぶんのことを紹介していただき、うれしい。午後は小さな美術館へ企業見学へ向かうつもりだったのだけれど……その先方とのやりとりがぐいぐい進み、「あしたにでも履歴書持って面接にきなさい」というお話になり、そのように。すでに応募者は一名いると聞いていたけれど、感触からして面接がうまくいけば一日でも早くこちらに就いてほしそうな気配。その求人は美術館のお庭の手入れが主な内容で、季節柄、敷地内に植えてしまった竹の処置なども急ぎの要因のひとつらしかった。提示したポートフォリオが気に入られ、自慢するから貸してねと持っていっていただいたのも大きかったような。そこのコレクションと芸術家は植物に造詣が深いため、花を捉えたじぶんのポートフォリオにはそことの関連を見ていただけそうにも思う。帰り際の車内でスタッフさんと混乱したり喜んだりしつつ、履歴書を完成させるために通所先で作業をしたり、ハローワークに求人票を取りに行ったり。周りのかたたちからはもう就職が決まったかのように反応していただいてるけれど、これでまだなにかが決まったわけじゃないのが緊張する。例の代わっていただいた相談員さんからも「おめでとう」と連絡があったとのことで、割り切れはするけれど複雑な気持ちもするものだね。NPOさん併設の喫茶店スタッフさんからも電話があり、三月に開かせていただいた小さな展示会にプロの写真家さんがいらしていた件で、展示作品に関心を持っていただいたためその方からのポートフォリオを(自己紹介として)こちら宛に預かっている、とのことだった。びっくり。無料配布したポストカードの作り方が特に気になるとのこと。こうしたかたちで興味を持ってもらえた……! そのポートフォリオの受け渡し日程とあすの面談とがバッティングしたりもして連絡にわたわたしてしまった。動くときって状況は一度に動くものだね。ひとまずあす午後の面接をこなせたらその後の状況が決まってくると思うから、今宵はよく休みよく眠るべし。こうしたことを自分事のように喜んでくれる周りの方々のことがうれしい、そうした二重の気持ちがあるよ。じぶん、だいじょうぶ? みたいなたまに出る問いがいつになくやさしく心地いい。

2025年5月7日(水)

午前中のみ通所。面談の時間をつくってもらい、圧をかける相談員のひとを変えたい旨伝えたところ、「ですよね」とそのようになった。話が早かった。それからこちらが希望している求人リストの件になり、図書館その1はすぐには決まらない状況なこと、園芸店その1はほかのスタッフさんが問い合わせ中なこと、優先順位の高かった美術館その1はこのあと連絡しましょうということに。アートに造詣が深い現担当さんは、芸術家の名前にピンとこなくともその作品の写真を見て合点していた。じぶんは通所をはじめるまで年に一度あるかくらいのペースでその美術館に足を運んでいたから、そこと縁があればよいねという感じ。面談後の小一時間ほどで、あさってに見学へ伺うところまで話を進めていただいた。このかた連休中は県内の美術館を行脚されたそうでパワーがあるよ。別のスタッフさんとはじぶんが配布したポストカードの話になり、ゴールドと木目それぞれのフレームに入れて部屋に飾ってくださっていることを伺った。種類があるため気分に合わせられるとも。つくったものをその方の部屋の小窓にしてもらえていること、それを伝えてくださることが、逆に贈りものをされたかのようにうれしい。あすもあるからこのあたりでおやすみ。

2025年5月4日(日)

朝から園芸店をめぐった。那須街道は途中から上がすっかり渋滞しており、そこへつながる横道はいっそう動かなくなっていた。遠くから家族連れできているらしき車を見るにつけ、もっとひとのこない場所で遊んではと野暮なことを思う。そんなことは言っても、じぶんだって巻き込まれながら動いたわけだし。それくらいには車両の多いあたりをうろうろし、お目当てだったオレンジミントは運よく見つけられた。セージも探していたコモンセージではなかったものの、ホワイトセージをふたつ。前の年までのミント熱は下がり、ことしは庭に関して手を抜きたいなりに、ハーブそのものはほしいのだった。苦みを主体としたセージの複雑な香りを楽しむためなら、きょうのように面倒なこともなんとかできる。高原の風は原付で走るにはすこし肌寒かった。うちへ帰ってきてからはなんとなしに過ごすうち、この時間。苗をいつ植えようね……。ふと思っていたこととして、楽しいって思うことはある? 就職活動に入る前まであった活力が慢性的に欠乏しており、そうしたことが抜け落ちてしまっている現状は無理筋なのでは。

2025年5月3日(土)

道の駅の産直へ寄ったり、スーパーやコンビニへ寄ったり、もそもそとごはんを食んだり、そんなのでいつのまにか過ぎ去りし日。ほどよい時間にほどよく眠たい。

2025年5月2日(金)

雨降りにつきお休み。『君たちはどう生きるか』観た。よかったなー。過去作品のモチーフがちらほらとかなにかしら言いたくなっちゃうんだけれど、それを抑えて「よかった」で言い切りたい。母親の譲り渡しと受け入れというのは取り扱いが繊細だと思うのだけれど、なたを振るうように広げられるお話だった。塔へと続く岸辺のぬかるみにうへえと感じるところとか、おばあさんがついてきてどうするのさと思ったところとか、上へ飛んで行くワラワラたちの螺旋は両生類の卵だよねとか、思い出すようなディティールが細やか。それはそれとして、なにもしてなくても疲れるなー。

2025年5月1日(木)

午前中のみ通所。写真展向けに、看板用の印刷物やポスター的なものを作ったり。あとになってから思うに前回の展示会のように、実名ではなく屋号的なものを名乗りたい。それからポスターはフリーウェアでさっくりつくることになったものの、こういうののひとの呼び込み力ってそれ自体の品質に依るところもあるから、あとで個人的にイラレで作れたらよいのだけれどな。方針としてお金をかけられないとなると難しいだろうか。あすもあるから早めにおやすみ。

2025年4月30日(水)

午前中のみ通所。きのうの夜更かしが響いて船をこいでいた。睡眠時間が少しでも足りないと一日の調子に影響が出るのだよね。今宵は早めにおふとんへ。