図書館実習二日目。就労移行支援施設の責任者を務めていた方が今月いっぱいで退職されるのだけれど、じぶんは当日にはいないからと、そのご挨拶を作業中にいただいた。最初にお会いした際に就きたいお仕事を妥協する必要はないですと言ってくださり、それがうれしかったということを伝えた。誰かが去って行くときはさみしいものだけれど、別れの背中にはさみしさとほっとした感じの両方がつきものと、『ムーミン谷の十一月』に書かれていたことを思い出す。退職の理由について伺うことはしなかったものの、先方には都合や計画もあるのだろうから、やはりほっとした気持ちも感じているんじゃないかな。自分の人生に別れが流れ込みはじめたことをことしは特に感じるよ。場というものはたぶん小さな電車のようなもので、ひとはいっときそこに乗って移りゆく景色のなか、どこまで先があるのかわからない路線を揺られ、いつかはじぶんの降りたいところを見つけていく。午後からはなぜかもう一名とともに配架に呼ばれ、返却された本を書棚へ戻す作業を体験させていただいた。背表紙下の分類ラベルをもとに決まった場所へ戻すのだけれど、自分の視力がなんともあれだったこともあり、慣れるまで若干戸惑ったりもした。この作業を人力でするのは大変そう……。アニメの攻殻機動隊にロボットが図書館の本棚を整理している場面があったと思うのだけれど、あそこまではまだ行かなくとも、Amazonの倉庫のシステムのように「ここへ行って」というナビのようなのはないのかな。調べたら出てくるのかも。そうしてあまり疲れを感じるでもなくこの日の作業は終わり、うちへ帰ってきてからはぬいとのんびり過ごしていた。図書館実習は一週間後にもう一日あり、それはそれとしてあすも普段通り通所の予定。ほどよいところでおふとんへいこう。