2024年9月1日(日)

道の駅の直売所へ行くと新米が入荷していた。さいきん取り沙汰されていたお米の買い占めもそのうち収まりそうね。栗ときくらげを購入。この季節になると豆乳にお酢を垂らしてつくるシェントウジャンをつくりたくなるのだけれど、その個人的な具材がもやし、きくらげ、桜えびなどなのだった。『ノマドランド』観た。喪失と心の傷を抱えた女性が車上生活者となり、ノマドと呼ばれる同じような放浪者たちと出会い、別れを繰り返していく物語だった。その暮らし向きは序盤から生々しく描かれていて、安易な憧れを受け付けない。そしてわかりやすい答えも出ないところに、癒やされない心を抱え旅を続ける姿が描かれていた。それでいいと、ある人物は語る。それでいいのかな……と観ていてがらにもなく思ってしまうのは、生活のための過酷な場面を淡々と描かれてこちらの胸がきゅっとなったからでもあるし、心は傷ついたままなのかという問いにこちらの人生でも答えが出ないでいるからかなと思う。よいねと思ったのは美しい自然と、それらに囲まれているときの主人公の安らいだ姿。この映画は夕景のグラデーションが終始繊細で麗しく、ときおり出てくるランタンも優しく側に点っていた。とある登場人物がそうしたように、美しいもののなかで旅を続けることはできるのかもしれない。

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