2021年9月2日(木)

小くちなしの鉢に居候していたオニタビラコらしき雑草がすっかりしおれて枯れた。記憶が曖昧になるけれど、この植物は一年ほどそこにいたように思う。鉢の土が乾くと家主より先にしなびるため、水切れを知るのに重宝していた。ことしの梅雨ごろに葉ダニらしきものがはびこってしまい、薬剤を噴霧したら多少は勢いが盛り返したかに見えていたけれど、そのまま力尽きたんだろう。図鑑によればオニタビラコは一年草または越年草とのこと。少なくとも一年は生きたことだから寿命と捉えてよいのかもしれない。個人的に、室内飼いの鉢植えにこうした転入者が生えたらあまり引き抜かず、集合住宅を見守る感じで一緒に世話をしてやりたいと思うようになった。なんというか、情が湧いた鉢植えに対しては、植物からもう少し踏み込んだ生きものとして接したくなるんだよね。人と犬や猫が同じ空間に存在できるように、どこからか紛れ込んできた雑草もそのまま鉢に置けたら。話を戻すと、当のオニタビラコはずっとロゼットのままで花をつけることはなかったから、この一代でおしまい。ただ、小くちなしの鉢にはほかに、二世代目のタネツケバナがスプラウト状となって何本か生えている。こちらもそこにいる限りは見守るつもり。

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