疫病が再流行する前に済ませたいと思っていた、コートを探しに出かける用事をきょう済ませた。コートそのものは一年前から逡巡していた件。今週の金曜に予定している手術のあとではしばらくフットワークが鈍るだろうし、そうなれば世情と相まってこの件をずるずる先延ばしにしかねない、と思ったのだった。それで朝から宇都宮へ。福田屋/東武宇都宮とその周辺/ベルモールを覗いて回り、十年ぶりくらいにスタバへ入って考えをまとめ、いちばん初めに試着した店へ戻って緑色のチェスターコートを購入した。途中、書店を覗いたばかりに時間と資金を注ぐことになったり、原付の後輪がパンクして近場のバイク屋さんに助けてもらったり、いろいろあったおかげでくたくただ。あー、もうふにゃっとしはじめて文にまとまりがない……。バイク屋さんはお年寄りのご夫妻とお兄さんで営まれていた。修理担当らしいそのお兄さんはばきっとして生粋のライダーのような方で、素早い作業の傍ら、壁にあった宗谷岬のステッカーについての話や、こちらが帰りやすいルートのことなどを教えてくださった。あちらとしてはわりとよく舞い込んでくるトラブルらしかったけれど、僕としては助けられた一件だったから、隣のスーパーでみかんを買って持っていったのだった。東武五階の書店では、関心を横へ拡張する貴重な機会だからと、美術の基礎/詩/歴史辺りの本を四冊、背表紙買いした。きょうは一日中移動して疲れたけれど、人の親切に触れ、余計なことを考えるひまが存在しないくらい幸せなことに没頭したんだと思う。生地のぼってりしたダッフルコートもいいね、と陳列を見ながら思った。もう眠ろう。