ポケモンGOのコミュニティ・デイだった。夕どきに近いとはいえ、強烈な陽差しの下で三時間弱、街中の公園をうろうろ。一帯はこんなにトレーナーがいるのかと新鮮な気分になれるような人出だった。どの人も日射を出来る限り避けたいらしく、ポケストップになっているオブジェや木の下に日陰を見つけながら、公園の周囲をぐるぐる移動したり、たむろったりしていた。汗はほとんど流れるようにかいた。歩き始めて一時間半で喉が乾き、ペットボトルのお茶を一本飲み干したのだけれど、始めから終わりまでトイレに用事はなかったな……。日が暮れて過ごしやすい気温になってからも、公園は同じような賑わいを見せていた。
コミュニティ・デイのタイムアップが見えてきたところで地元の夏祭りへ移動。辺りはすっかり薄暗い。ふらふらと人混みをかき分けながら、たこ焼きとかき氷を買う。駐車場に腰掛けてかき氷をしゃくしゃくやり、一通り人波に乗って祭り気分を満たしたのだった。そしてお待ちかね。「夏祭りの喧噪が届いてくる裏通りの、どこか緩んだ雰囲気」を味わいに、路地裏を抜けて一本隣の通りへ出た。そこは地方の飲み屋街なのでそれほど猥雑ではないけれど、路傍に椅子を出してうちわを仰いでいる人たちや、ブルーシートの壁から漏れる居酒屋のどよめき、浴衣姿の男女たちがそぞろ歩く様子など、全体的に緩んでいてかなりいい。祭り囃子というのは通り一つ外れて聞くべきなのだなー。ふと見上げると、濃紺の空に細い月が橙色をして昇っていた。お祭りから少し離れた場所でまったりしている、というシチュエーションはなぜだかしっとりして、とても好きだ。
帰着したのが八時少し前。コミュニティ・デイ終了から一時間後までに進化させたラルトスは特殊な技を覚える、ということを聞いていたから、ぎりぎりのタイミングで個体値を確認し、エルレイドと色違いサーナイトへ進化させた。ラルトスの飴はたんまりあるし、色違いの個体もたくさん捕まえた。あとでもう少し弄るつもり。
友達がDiscordで彼の飼い猫に関する相談を振ってきたため、さっきまでやりとりをしていた。仔細はここで触れないけれど、明朝に動物病院へ連れて行くのが最善では、という話に落ち着いた。