昼より祖父に呼ばれて庭仕事をする。ちょうど買い物から帰ってきたいとこにも声を掛けつつ、祖父にタブレットの使い方を教えることについて彼に協力を求めた。祖父の離れはWi-Fiの電波が遠いこと、SIMフリーでないKindle Fireでは通信をほかに工夫する必要があるみたいだ、という会話に。直後に秋の夕立が来たため別れ、僕と祖父は国内の広域地図を種にだらだらと話し、その後帰宅。祖父といとこのわだかまりが少しでも解消されたらいいのだけれどなあ、お互いのよそよそしさが循環していて取り持つのむつかしい。祖父の件はタブレットの新調含め、うちの家族にも相談しているところ。
むかし所属していた研究会のことを思い出していた。二回生の春が過ぎたころ、サークル員で○○してそうな人アンケートの結果発表、みたいなプリントがどこからか回ってきたんだった。僕はそういうアンケートの存在を知らず、ゆえに誰かへ投票もせず、複数のネタ投票先として名前が上がった。いまになりちらと思う、まじめに社会を考えてますという顔をした人たちも、変わり者を槍玉に盛り上がることに関してはピュアで疑いがなかった。まあ仕方がないよねえ、僕はずいぶん滅茶苦茶なやつだったもの。
(中略)もう長いこと顔を合わせていないその人たちのことを思い出すとき、友人と言い切って躊躇しなくなったのは、僕が誰かに自分をどう思われているかについて必要以上に慎重ではなくなった、ということなのかも知れないと思う。躊躇しても踏み越えるようになったのかも知れない、それはよくわからない。良いことだけでもないのだろうけれども、後ろ暗いような思い出ばかり思い返すようなことをするのに比べれば、ずっと生きていくのに楽だろうなと思う。こんな当たり前のことを少しずつこなせるよう追いつけてこれたのは、変化があったということだろうか。夜勤明けの回らない頭で思う。monologue : Days 2010-09-05 Sun.
過去を撫でて得られる心のやわらかさに、僕は未だに助けられてる。
ときおり秋の心地よい侘びしさを感じる。岸本佐知子さんの『なんらかの事情』(ちくま文庫)を読んでいる。ダース・ベイダーが寝る姿を想像する項の、「カーテンは、カーテンはたぶんない。」という文章がツボに入った。ないんだ……。なんでもない風景を撮りたい欲がいぶっている。薄明の街並みを探そう。