サキは明け方の四時半ごろに逝った。僕は夜通し付きっきりで彼女を看ていて、それが今こうして少しばかり慰めになっている。
夕暮れに家族皆で墓を掘り、埋葬して花など供えた。彼女を包むため、十年来の愛用で彼女自身もよく遊んだかばんの中へ入ってもらい、僕は記憶のよすがにと思ってヒゲを一本もらった。
今日はひどく暑くて晴れた日だった。食欲はそれなりにあるけれど、落ち込んでしまうな。悲しみはあとから効いてくるのに違いない。しばらく、ぱっとしない日々が続くはず。
サキは明け方の四時半ごろに逝った。僕は夜通し付きっきりで彼女を看ていて、それが今こうして少しばかり慰めになっている。
夕暮れに家族皆で墓を掘り、埋葬して花など供えた。彼女を包むため、十年来の愛用で彼女自身もよく遊んだかばんの中へ入ってもらい、僕は記憶のよすがにと思ってヒゲを一本もらった。
今日はひどく暑くて晴れた日だった。食欲はそれなりにあるけれど、落ち込んでしまうな。悲しみはあとから効いてくるのに違いない。しばらく、ぱっとしない日々が続くはず。