2025年1月13日(月)

検定に受かったことを記念して回るお寿司を食べに行った。道すがら日差しは不思議とまぶしく、ひかりだけはもう春のそれのような、でなければ一面銀世界の晴れ空のようにあっけらかんとした感じがする。お店のカウンターでお茶を飲みながら、なにをするのも自由と思ってやはり不思議な感じがした。そのあとは地元の神社へ初詣。個人的に神仏へ願をかけるのは好まないので、神社へ参拝にくればいつもするように、挨拶と近況報告、それと今後の方向性などを伝えつつ手を合わせた。おなじ境内にある稲荷神社などへも挨拶。それから参道を逸れ、桜の木に囲まれた静かな場所へ出て、町の景色や斜面の墓地など眺めたり、目を閉じて感覚を手脚や肌や耳へ分散させたり。去年の今ごろにもここでおなじことをしていたような気がする。くつろげてからは来た道を戻り、社務所の横でおみくじを引いた。末吉。去年もおなじだったような。ぱっとする内容があんまり書かれてないねえという感じではあるものの、バランスとタイミングをうまくとるべしというメッセージを受け取ることにして、おみくじはそのへんへ結びつけた。それからいつもの見晴らしがよい椅子とテーブルがあるところで下界を見下ろしつつ、しばしのんびり。あとふた月もすれば桜がどうとか言いはじめるだろうことを思って待ち遠しい。去年の夜桜はやはりここから観て、市街のそこかしこから大きく響いてくるあまがえるたちの声を愛おしく感じた、そのことを思い出していた。一年は、はやい……。そうして気が済んでから帰途。まだ考えているだけのことなのだけれど、一月末に実習があり、五月からは就活の段階へ入れたらよいねという予定になっており、そのあいだの三ヶ月になるべく複数の実習の予定を詰め込みたい。で、その合間を縫って、バンコクあたりへ一週間か十日くらい、目的もなくただ滞在するくらいの緩さで旅行へ行ってみてもよいのでは、という気がしている。空港と飛行機を使って海外へ一度行っておけば、国内外問わず旅行のハードルが下がると思うんだよね。セーブポイントをつくっておくというか、外の空気を吸って覚えてくるというか。北海道を一周したことで、時間/距離ともにおなじだけの射程が各地へ伸ばせることを覚えただけに、海外へ行ってみるという選択肢をいまのうちにじぶんに取り入れておくのは、わるくない案だと思うのだよね。心身の余裕から見て冬場に大きな行動ができるかわからないし、ワクチン接種だとかそれなりの段取りも要るだろうし、このことはいまのところ頭のなかにあるだけのものなんだけれどさ。夕餉のあとでムーミンの挿絵集をめくりつつ、『ムーミン谷の彗星』のあたりに独特な懐かしさと幻想的な寂寥感がにじむのが心地よかった。子供のころ初めて読んだムーミンが青い鳥文庫のこの彗星で、うちになぜかカバーもなく転がっていたのを見つけて読むうち、引き込まれたのだった。三十年近いお付き合いになる、あきらかにじぶんのなにがしかを形づくっているもの。そろそろねむたい。おやすみ。

2025年1月9日(木)

午前中のみ通所。きょうは気分的にさほど疲れた感じはせず。うちへ帰ると年末に受けたP検2級の合格通知が届いていた。あー、ひと安心。合格基準に対して心配するような点数ではなく、「じぶんが気を揉むラインならいけるんじゃない」と気にしないことにして年末年始を過ごした判断、えらい。これで就職に際してアピール材料がひとつできた。このあとはどうしようね。頑張って簿記でも足しておけば事務職で拾ってもらえそうな感じではあるけれど、せっかくレールを外れてこうしているのだから、なるべく興味のあることをして生きていきたいという思いが強め。この検定を勉強しはじめた当初は、これが片付いたら星空案内人の資格を取りたいと考えていたのだった。いまざっくり検索すると、認定のための講座は見当たらないなー。ポートフォリオについて考えつつ、これからなにをするか検討しよう。。。坂口恭平『生きのびるための事務』『お金の学校』を読み、実践的な知恵の鉱脈だという印象を持ったため、このひとの本をもっと漁りたい気持ち。

2025年1月8日(水)

午前のみ通所。低負荷になるよう過ごしたけれど、なんか疲れたなー……。じぶんがしたいことをひとまず決め打ちして、それについて取り組むようにしよう。受け身でいるのは言いなりにされることに近いし。ぼんやりと場に出ていれば流れと仕分けで処理されていくので、意思表示をうるさくすることでプレイヤーの側へ回ろう。こうしてぐるぐる考えるより睡眠を取るほうがよいね。おやすみ。

2025年1月7日(火)

あすからの通所に備えて靴を磨いたりシャツにアイロンをかけたり、いろいろ。原付の真っ黒なオイルを浴びたというかたらふく吸った靴は、ひとまずクリーナーで汚れ含め油分を徹底的に落としたものの、ここから再び艶を出していくにはしばらく手入れを重ねることが必要になりそう。お気に入りだしね、手間だけれど大切にするよ。時間があれば初詣へと思いつつも、あすへの支度をして一日が過ぎた。木曜から週末にかけては寒波がくるようだから、ビオラの寄せ植えは夜だけ取り込むほうがよいかもしれない。

2025年1月6日(月)

持ち直してきた日。買いもののついでに地元の神社へ初詣にも行こうかと思っていたのだけれど、お店を出ると予報通りわずかに小雨がぱらついてきており、詣でるならのんびりしたいしねえと考えてそのまま帰宅。年末年始のほとんどを運動せずに過ごしたせいか、身体を動かしたら気持ちも入れ替わるんだろうなという凝りを感じる。あすまでが残りの休みなので、今夜もほどほどにしてねむる。美術本が二冊届いた。『MOOMIN MISCHIEVOUS NATURE(80周年アニバーサリー特別版)』はぱらぱらめくるだけでもきゅんとする、たぶん一生大切にするだろう本。小説のムーミン全9作の挿絵が網羅されており、青い鳥文庫では見たことのないものも載ってる。こうしたときめきは貴重なため、少しずつ囓るようにして眺めるつもり。宵のころにはそれなりに降っていた雨は、日付の変わったいまは静かになったみたいだ。ここへとりとめもなく書きつけていると文章量や内容で体調や機微がなんとなくわかるもので、土日の体調のきつさと回復傾向が見える。うん、ねむるべし。

2025年1月5日(日)

体調が落ち込みがちで静かに過ごした日。ブーツに染みついたオイル汚れがあいかわらず落ちないので、有機溶剤の強烈な臭いがするクリーナーを使って執念深く油を取り除いていた。食欲があまり湧かず、長湯で身体を温めて過ごしている。こんなときは眠るのがよいくすり。そろそろ体調を整えておこうね。

2025年1月3日(金)

夕刻、買いものにいって店を出ると雪が降っていた。帰ってくるまでにコートがしっかり雪まみれに。すこし積もったみたいだ。眠たいから早寝。

2025年1月2日(木)

出かけずに過ごす正月。美術本をいくつかポチる。たまたま検索したトーベ・ヤンソンの『MOOMIN MISCHIEVOUS NATURE』は中古の在庫も見当たらない状態だったけれど、80周年アニバーサリー特別版というのが(2025年版という意味でよいと思う)タイミングよく発売されており、こればかりは金額の問題ではないからと即ポチった。ここ十数年の寝しなには、季節に合わせた小説のムーミンをほんの少しずつ囓り読みするのが心地よい習慣だった。通所するようになってからというもの、ベッドは眠るために入る場所となってしまい、そこでは本も読まずにいる。思うに、眠る直前の一ページにも満たない読書というのはこの世の至福に属するもので、じぶんにとってそれが途絶えているのを常態にするのはたぶん、よくない。ほか、ミュシャの画集とキューバ写真集『ブエナビスタ』。ミュシャの画集は色々あるんだねえという印象で、そのうち出版社にTASCHENとあるのを見つけ、そこのなら外れなさそうに思った。ベネディクト・タッシェン出版はアートや建築に強いところという記憶があり、なんの因果かやはりカール・ブロスフェルトの写真集を手元に持っていて、よいもの。キューバ写真集のほうは、昨年観た『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』というキューバ音楽のドキュメンタリー映画にて、物語よりも街並みや建物のようすが印象に残ったのを覚えていたから。それはそれとして、つくづく思う。筋のわるいことしていると楽しくないし疲れるんだよねえ。雇われるようになるための、大勢の中にいるための、我慢することに慣れるための、そうした現状の努力というのがじぶんにとって筋わるい。どうでもよいことはのらりくらりとうまくやり、なるべく自分の性質に沿うような生計の立てかたを模索しよう。「大勢といっしょに過ごすことに慣れないと選択肢が厳しくなる」とか言われて当座のそれっぽい行動目標が組み込まれたの、じっくり考えてみるとなぜ同意してしまったのかと不快感がある。そこが矯正すべきボトルネックなのではなく、シゾイド向きのひとりで取り組める仕事というのはじぶんにとって要となる要素だった、ということをあとから言語化できたのは収穫だったけれどさ。早いとこ知恵つけて「こうしたい」を明確にしていかないと、「あなたのためだからこうして」に巻き取られてしまうな……。書いててとげとげしてきたからもう眠るほうがよいのだろう。求めるべきは支援であって、そこに迎合も対立も要らないのだよね。