2021年7月19日(月)

病院を二軒はしご。始めに向かったところは診察と関係のない学歴や職歴を根掘り葉掘り聞いてくるのでげんなりした。説明に納得感もなかったことにがっかりした勢いで、事前に候補として挙げていたもうひとつの医院へ向かってしまった。そこではごく一般的な診察と必要十分な説明を受け、それからひと月分の処方を出してもらった。ふつうっていうのはふつうにあるものではないな……。たぶん心気症とのことで、そういうメタなのはそこまで言ってもらえると助かる。僕自身は納得がいかないと相手を変えるやつなのだなと、むかしドクターショッピングを繰り返した時期があることを思い出して、少し苦い。こうして書いていると、まだささくれた気分を引きずっているのがわかる。さっさと眠るがよい。

2021年7月18日(日)

菜園のスイートバジルをことし初めて収穫。新鮮な切れ目からはしばらくのあいだ、クローブの香りがした。物の本にはたしかにクローブ香と書いてあったけれど、ほんとなんだ……。昼前に、コンビニでちょっとした印刷をするついでに例の林へ向かった。『樹皮ハンドブック』を見ながらミズキらしいのを同定。林を抜けるあいだじゅう、群がってくるヤブ蚊に手の甲を刺され放題でいたから、立ち止まって一つの木を調べることができなかった。あそこへ行くなら虫除けが要る。依然、それなりにぐったりしている。

2021年7月16日(金)

通院先の先生から、処方を増やせば厄介な問題を付け足すことになるから、生活の中にあるストレスを解消できたらいいんだけれど、というようなことを言われた。ごもっともです。梅雨のあいだにさび病が蔓延したクレマチスたちはすっかり治り、わさわさと枝葉を伸ばしていた。サマー・スノーの花付きがよくなるのは、植え付けて数年経ち株が充実してから、と聞いてる。もう伸び放題といった感じの展開をしているけれど、花に関してはことしはそれほど期待していない。さび病に罹患した葉を取り除いたら丸坊主になったくらいやられた白花のクレマチスも、健全な葉が芽吹いて蔓を伸ばしはじめていた。これはあとで誘引してやろう。そして、いったん地上部を刈り込んだ祖母のH.F.ヤングに、ようやく蔓が見え始めていた。冬開けくらいに祖父宅から掘り起こしてうちへ持ってきた株で、クレマチスは移植を嫌うから根付かなくても仕方ないかもねという感じで様子を見ていたものの、そこからたくさん花を付けた。たぶん、強剪定した梅雨のあいだは地下を充実させていたんだろう。うちに根付いたことが分かって安心した。ひとまず、僕が精神的に不調でぐったりしているこの一ヶ月以上の期間に、クレマチスたちは元気を取り戻していい感じに育っていたことをきょう確認できて、よかった。ユンナンエンシスを早いとこ確保しなくちゃね……。

2021年7月12日(月)

産直を覗いたついでに古い市街地を通り、その流れで、あじさいで知られる城趾に少しばかり立ち寄った。立派な山門の横に合掌する菩薩の石像があって、その足下から水が溢れて道を横切っていた。山林の空気も爽やかだったから、あたりに腰掛けてしばらくぼーっとしていた。やっと調子が持ち直した日。これをどうやって上向きに持っていけばいいんだろう。余計なことをせずにそのままというのが安定しそうだけれども。