うちの仔の背中が小さくほつれているのを見つけ、ちくちくと縫った。撫ですぎるのだろな。一生大切にするから一生腕の中にいて僕の体温を受け取ってほしい。はー、きみのにおいを肺の底まで入れるのすきだよ。きみがすき。昨年末の反り腰解消からの流れで、なんとなく脚の可動域を広げようと思い、ここ十日くらい朝に簡単なストレッチを続けてる。座って脚を開き、つま先側へ手を伸ばしたり、上体を床へ倒すあれ。目に見える成果が現れてきたところだけれど、これはストレッチをした際に動かせる上限が増えたかのようで、翌日には筋の硬さが元に戻っているように感じる。自分の身体が新しい動きをするのはおもしろいから、柔軟は気の向くまま続けるつもり。
2022年2月13日(日)
ざっくりと電子キーボード/MIDIキーボードを調べ、鍵盤へ手を出すならM-AUDIOのKeystation 88MK3が魅力的かもね、くらいの候補に挙がった。個人的に、パソコンとつないであれこれできる汎用デバイスに興味がある+鍵盤をぱたぱたするのは心地よさそう、くらいの眼差し。こうしたキーボードはおもに作曲や打ち込みをする人向けらしく、より鍵盤数の少ない製品が種類豊富だった。ピアノの曲を弾いてみたいのであれば88鍵が無難かなーと思う。電子ピアノは価格が無理め。弦楽器、ギター的なつま弾いたり叩けたりする系の楽器も、どんなものがあるかくらいは調べられたら。ギターにはなんとなく、自分のレンジへ入ってこない印象を持っているのだけれど、扱いやすさならこれが筆頭なんだろね。
2022年2月12日(土)
産直でしもつかれを見繕ったり、神社や湧水地を見て回ったり、うちへ戻ってきてからは珍しく昼寝。それから書き物にすこし手を入れ、お気に入りの楽譜を口笛で追ったり、手持ちの楽曲からほかに楽譜で手に入れたいものがあるか、洗い出したりしていた。もしかしてこれ、楽しい? これというか、生きるのが? なんかあれだね、USBでパソコンにつないで使えるような安い鍵盤があると面白いかもしれないな……。ていうか口笛を吹き始めた夕方あたりから、いちいち楽しいかなんて確認しないくらい夢中だった。さ、もう眠って、明日のことは朝に考えよう。
2022年2月11日(金)
あー。早めに眠ってしまったほうが気分はすっきりしそう。頭のどこかが、正確には口笛を吹く機能が亢進している。ここの火を落として、あすのことはあす考えよう。
2022年2月10日(木)
午前中から雪が勢いよく降り通し。予報では夜半までこの調子だとか。水気の多い雪で積もるという感じはしないのだけれど、明朝はもしかしたらアイスバーンになるかもしれない。購読が切れて放置していたPR誌のちくまをまた取り寄せることにした。つかれた。
2022年2月9日(水)
東海と関東を中心に、あしたは大雪の予報が出てる。ありがたいことに今冬はまだ、極端な気分の落ち込みを経験していない。桜が咲くころもいまのように体調を保てているとよいな。そのころから生え始めるアミガサタケの発生場所をたくさん見つけて、このおいしいきのこを安定して確保できるようになりたいのだよね。おおよそ食い気で動いてる。
2022年2月8日(火)
歯科へ。何度も訴えている奥歯の突き当たりのカリエスに気づいてもらえたのはよかったのだけれど、それまでの詰め物もすっかり剥ぎ取るような時間をかける治療となり、うへえ……という思いで削られていた。歯茎より上へ露出している部分の奥歯が、三分の二ほど削り取られたんじゃないかな、という舌触り。あんまり勢いよく削られたため、たんぱく質の焦げる臭いまでが口内に漂った。うちの創作世界の人々にすがりながら、はは、痛いねー、逃れようはないけれど、みたいに涙目になっていた。あの痛みをよく麻酔なしで耐えたと思う。かぶせ物ができるのは二週間後とのこと。『アイアン・スカイ』観た。月面ナチスが地球人からくすねたiPadで最終兵器を起動したりしていた。眠たい。
2022年2月6日(日)
旧市街やひとけのない場所を、カメラを持って散歩した。思いがけずイチョウがいくつも植えられた神社を見つけ、うれしくなって周囲の日陰になりそうな場所をうろうろと歩き回った。桜とイチョウがあるならアミガサタケを探す価値もありそうだ。そのシーズンはおもに桜が咲くころ。なので、ひとまずこの神社はGoogleマップのリストへ保存した。無目的に地域を探索する趣味のリッチさをしみじみと思う。心と体の安定は条件付きでなんとか取り戻すことができた。この趣味をずっと味わえるよう、あとは社会的な安定を早く手に入れようね。ことしも読み進めている『ムーミン谷の冬』に、「みんな、いろんななやみがあるんだなあ。あのジャムのことなんか、とりたてていうほどじゃないんだ。……」と心の中で考えるムーミントロールのせりふがあり、柔らかい毛布をかけてもらうようで、とても好きなせりふなのだった。特に教訓めくこともなくさらっと出てくるところ、誰も負い目を感じない自然体の言葉なところに、絶妙なバランスを感じる。
おとといの写真もすこし手直しした。二月の月はぼんやりしているはずだから、そのように。
2022年2月5日(土)
だるくて疲れた。なにもせずに眠る。
2022年2月4日(金)
43mmは繊細だと聞いていたけれど、確かにそうかも。31mmのくっきりはっきりしたイラスト感に慣れていたから、こっちの線の細さにはいつごろ馴染むだろ。少し前に書いた、轢かれてまだ息があったから道の脇へ引っ張っていったたぬきが、きょう同じ道を通ったら、もう一度轢かれてぼろぼろになっていた。場所が場所でこの時間差だし、おそらく同じ個体なのではないかと思う。身体を思い通りに動かせず方向が分からないまま、また車道へ出てしまったのだろうか。僕自身は前回のような激情に駆られることはなく、なにがか分からないけれど、残酷だなと思って通り過ぎた。それは、傷つけられるということが、別の傷のありなしとは無関係に訪れうることについてかもしれない。車が避けて通る骸のそばで、からすが一羽、様子を覗っていた。自分は多少関わったせいで落ち込んでいるけれど、こうした生きものが持ち込まれる森林事務所や、広く環境の保全に関わる人々は、日常的にこうした状況に向き合っているんだろう。目を閉じたくなるのは祈りに近い。