気晴らしに那須の沼原湿原へ。湿原を見下ろせる駐車場から標高300メートル下にある沼原池は揚水発電の貯水池で、今回が初めての来訪だ。
お天気があまりよくなかったので自然遊歩道へ入るのは控えることにし、代わりに貯水池を一望したりと、少しばかりぶらぶら散策。ガマズミやクヌギらしき木の実がなっており、すでに辺りは秋口に入っているだろうか、爽やかな風が高山の散歩を楽しませてくれた。 あかとんぼがいっぱい居たのは貯水池があるからだろう。半草原の芝生が広がっていて、そこに捩花がぽつりぽつりと咲いていた。
山に登るときには気圧計を持ってこようと思っていたのに今回は忘れてしまった。この沼原湿原、まだ本格的な秋の訪れには幾分早いようなのでまたもう一度来よう。その時に気圧がどの辺まで下がるものなのか調べてみようと思う。
山々の間から重たい雲が割合な早さで下界へ流れ出していて、これは帰り道に降られるかなと思っていたのだが、その通り帰途につく途中で激しい驟雨に襲われた。自宅近くでは全く降っていなかったので、雨雲は逸れて行ってしまったらしい。山の上から撮った写真には霧の立っているような所や暗雲に覆われて日の差さないところ、または窓のように陽光が差している場所もあり、この辺りの地形と気象の関係はかなり複雑な様子だ。本日夕方の山沿いの降水確率は高かったが、自宅付近は山沿いとはいえ扇状地の扇端の手前なので、降るかどうかいつも微妙なのだ。あまり関係ないが、自宅を含めたこの小高い丘の上の住宅地は地下湧水を生活用水として利用している。近所の農業用水も地下水を水源としていて水が綺麗な為にホタルがよくいる。要するに扇状地に位置するこの地はボーリングで深く掘らないと水が出てこないのだ。ここから見上げる那須連峰は活火山帯であるため、地の利を活かし市内には多くの温泉ホテルが散在している。
話が逸れたが、山のふもとである地元にはまだ秋は訪れていない。ツクツクボウシの声が多くなると夏の終わりを感じるものだが、今年は例年になく暑い八月だった。このまま九月へ踏み入るのがちと惜しいように思うのだけれど、まあ、秋も良いか。