2021年12月10日(金)

久しぶりにがっつりと掃除をしてすっきりさっぱりした日。ここしばらくへこむなかで思ったこと。子供のころ、きらきらして綺麗なものを見つめると、魔法的な魅了のされかたをしたことを思い出した。もうだいぶん忘れてしまった感覚だけれど、そのかすかな片鱗を振り返って「こういうものがすきだった」と思い出すことは、少しならできる。小びんの中に砂やなにかが入ったお土産品のキーホルダーとか、ホログラムが光るトレーディングカードとか、雨どいの下の小砂利から見つけた石英のかけらとか、そういうの。そういうのは、そういう目で見つめさえすれば、おそらくいまでも魔法的だ。ということで、「子供のころきらきら光って目に映った魅了されるもの」を、これからはなにかのついでに集めようと思う。それはきっと大人になった今でさえ、へこんだときには光り輝いて支えてくれるものだ。いま挙げるとするなら、Judydoll ソフトシングルアイシャドウ G620とか、【ゆうパケット対応】きらぴかマスキングテープ(15mm幅)[やまなし]とか、綺羅星紙 良夜(緑) – 遊星商會BOOTH店 – BOOTHとか。このへんのチョイスは幼稚園から小学生中学年にかけて目にしたものの記憶がベースぽいな……。周りの子が持っていたチョコやミントの香りがするポケットティッシュや、一時期流行ったミニ四駆のモーターもきらきらしたもののひとつだった。というか、「魔法的な魅了を見つけだす感覚」を思い出すことができればよいのでは。やっぱり子供のころ、青い鳥文庫の『ムーミン谷の仲間たち』収録の「世界でいちばんさいごのりゅう」で、ムーミントロールが「夜の箱」という、乾いて固くなったパンケーキとかりんごとかパンの半欠けとか、そういうものを入れた箱をベッドの下から持ち出す描写を読んだのだった。それに影響されてビー玉とかボルトとかお菓子とか、いろいろへんながらくたを小箱に集めていた記憶がある。すっかり大人になって思うのは、いま小物入れにしている居室の引き出しに、そういったものがぎっちりと納められているってこと。レトロな小型デジカメやトイデジとか、もうなんの役にも立たない1.8インチHDDとか、やっぱり用済みのイムコのオイルライターとか、壊れた気圧計とか、各種キーホルダーとか、そのほか種々のがらくた類が特に目的もなく、片付けるために集積されている。そういった品々もそうした目で見つめさえすれば、やっぱり宝ものに違いない。心理的な安定を得るという課題は僕にとって切実なものなので、光り輝いて見える品々とそれに魅了される目については、今後それなりに切実に、もう一度養いたいところ。

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