2018年12月16日(日)

抗がん剤の投与を続けている叔父の見舞いへ。午前中に来院するも面会は午後からという。少し用事を済ませることにして、スーパーあさのが営業を再開して賑わっているのを覗いたり、コメダ珈琲で時間を潰したりした。あさのでは、目当ての干し柿がお手頃から化粧箱入りまで豊富に揃っており、市田柿とあんぽ柿を見繕う。市田柿の良いところは析出した果糖で柿が宝石のように見えるところだ。白くさらさらした粉が舌に触れるそばからすっ、とひんやり溶けていく。僕は黒糖のようにかちかちで真っ黒なのも、蜜を湛えて崩れそうな干し柿も同じくらいに好きだ。店の前にはみかんの箱売り、量り売りに人だかりが出来ており、なかなかに活気があった。コメダ珈琲で歳時記を黙々と読み、時間を調節してやっと叔父の個室へ。叔父は読む本は(物語のある)歴史物でなければ駄目なんだと言い、僕の持っていった本(ちくま12月号/現代俳句歳時記 冬/垢石釣り随筆)はお払い箱になった。そのほか、心細さあるいは歓迎の現れなのか、あれこれと小言をお見舞いされ、そんな元気があるんならまだ大丈夫そうだ、という判断をこちらで下した。長話は疲れるからと言われ、そこそこの面会で帰ることにし、帰着。佐藤垢石の随筆を持っていったのはまた一緒に釣りをしたい、という含みもあったのだけれど、それどころじゃ無さそうではあった。

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