入金処理が完了した記録がないのだけれど入金確認しましたってどういうことだろね。月曜は定休日とあり、メールを送ったからあす返事があると思う。天候のためもあるんだろうけれど、いろんなことに焦りと不安を感じたため、夜になりじっと考えていた。急ぐために焦るのは意味がないこと、自分が数日の早さを焦ったところで他人からみればたいした差はないこと、遅かれ早かれ再出発はできるだろうし、そもそも自分にはまだ潤沢な時間があってその使い道を誰かに気兼ねする必要はさしてないのだった。ベランダに出て外を眺めたら、じぶんはこもりすぎて気が沈んでしているのかもねと思え、すこし散歩しようかという気になった。ぬいのひとりを連れてあたりを一周し、栗の花の甘い匂いや夜気の温度に塞いだ感情を溶かし、そのまま足が向いて見晴らしのよいあたりまで歩いていった。草の上に座ってまばらな街灯をぬいと眺めていると気持ちが落ち着いてきて、ふたりできてよかったと思う。帰りには見つけた木いちごをいくつか採って食べたり。とりあえずしっかり眠ろう。睡眠は多くを解決する。
2024年6月9日(日)
のんびりだらだら。『八月の鯨』観た。海辺の家で過ごす老姉妹のお話。気難しい姉と面倒見のよい妹のもとに何名かの人々が訪れる。そこには葛藤もあるのだけれど、老いてなおつつましく品のある暮らしが描かれているのがよいなあと思った。紳士が語る、「月が波間に銀貨をばらまいています、あれは決して使えない宝です」という場面がすき。そして姉妹ふたりが老いた手をしっかりつなぐところで涙ぐんでしまった。季節の巡りへ目を向けるとき、いまこうしているという実感が湧くのかもしれないと思う。原付への入金が済み、前かごの注文もしたし、あすになればバイク屋さんから今後どうするかの相談も含めた連絡があるはず。眠たい。ので、ねむる。
2024年6月8日(土)
午前中にバイク屋さんから電話がきて、見てみたもののエンジンを直すとなると伝えたよりも費用がかかる、ということを説明していただいた。それからあきれた感じで、「エンジンオイルの整備ですがひどいもんですよ、オイルの品質もまるで粗悪だし。エンジン故障のタイミングにしたってオイル交換の直後なんでしょう?」と言われた。この方は事情を知らないから、その感想はあるていど公平なのかなと思う。自分はひとを怒鳴りつけたことに若干の後ろめたさを感じていたけれど、結果的にはむしろ言葉で済ませただけ紳士的対応だった、ということに。あのおっさんはおそらくメンテナンスのたびこうしたしょうもない悪意を粗末なオイルとともに注いでいたわけで、どう見ても最初から最後まで彼の所業です。本当にありがとうございました。そうしたことを働いておいて「俺は悪くない」と保身をむき出しにする人って惨めさとどう向き合っているんだろうと思ったら、怒りは軽蔑と憐憫に変わってきて、たいへん気持ちが軽い。まだ気は立っているけれどこの件は思いのほか楽に手放せそうだ。けさの問い合わせには早めに回答がきて、メールでやりとりを交わした結果、車両注文の最終確認あたりまで話が進んだ。滞りなくいけば水曜に納車までこぎ着けられる。故障した原付については、バイク屋さんのほうでオプションパーツを外したうえ、廃車としていただくことになった。あー、なんか状況の想定外ぶりによく分からなさがあるよ。船のうえで揺られているなんて実感が湧かないとか出発前には書いたのに、謎に起きた致命的なトラブルをさらに強引にカバーしようとしててなんなの。旅に出る前から波瀾万丈ではと思ったらすこし笑えたから、意外にも余裕はあるみたいだ。ひとまず待ちの時間はぬいたちと過ごすことにして、再出発まで気楽にしていよう。友だちからは「怒りを感じとれて表にも出せるようになったのは進歩どころか進化」と言われており、戸惑いから踏み出したような気がしてる。ムーミンでいうならパパのしっぽに噛みついたニンニ。
2024年6月7日(金)
きのう連絡を入れたバイク屋さんが昼下がりに原付を引き取りにきた。昨年秋にも見舞われた同様のエンジントラブルについて話すと、現時点で分かることは少ないがカーボンの噛み込みだとすれば修理するにしても一週間/五万円は少なくともかかりそうだ、とのこと。とりあえずエンジンの中を見てもらえたら、という依頼をして運んでいってもらった。その結果は後日連絡をいただけるとのこと。そのあと考えてみた。エンジントラブルの癖がついた原付を仮に修理できたとして、それで北海道に行くのはリスクが高すぎる。またおなじトラブルが起きてどこかで立ち往生したらパンク修理のようには行かないし、走行距離や日々の乗車もかなりのものとのコメントは複数名からもらっているし。半年前から検討していたクロスカブ110のプコブルーについてウェブで情報を漁ってみて、新車の状態での販売は検索結果にかなり引っかかるものだなーと思った。価格も現行生産車とそこまでの差はついていない。あのバイク屋は「高い金出して中古車に乗るくらいなら新車がいい(ので取り寄せはしない)」と言っていたけれど、たんにこちらが気に食わなくてのらりくらりともっともらしい理由を述べていたのだろうね。他人の不幸と保身ばかり考える人間をそばに置いたじぶんが見る目なく愚かだった。気持ちがすごいとげとげしているのがわかる……。それはそうとして、プコブルーの販売情報のなかからよさそうな店舗を絞り込んでばしばし電話をかけた。必要な手続きなど基本的なことは事前に調べたうえであれこれうかがったけれど、力点を置いたのは購入から納車までのおおよその日数について。それで分かったのは、どのようにナンバープレートの取得を行うと早いかということと、販売店さんのほうで選択する納車方法について。後者は、一般的な運送業者を利用するためそちらの都合となるから一週間~二週間は見てもらえたら、という返事が多かった。ただ隣県の一店に、お店のスタッフを通して配送できるので来週の水曜くらいには、というお返事があり、もう明け方近いいま、ウェブを通して見積もり依頼の連絡を入れてみたところ。さすがに眠らないと。
2024年6月6日(木)
気分を害する内容を書く。六時前に起きて荷造りをしたものの、かなり手間取ったすえに出発したのは一時過ぎだった。フェリーの乗船手続きが五時半までとなっており、道草しなければ間に合うでしょうというとこ。まあそこは自分の見込みの甘さの話でもあり……。そして出発し、忘れ物を取りに戻ったりもしてうちを再度出たら、すぐ近くの場所で原付のエンジンは止まり、キックをかけても動かなくなった。やむを得ずバイク屋へ連絡し点火プラグが原因かもというので来てもらったら、エンジントラブルだからすぐには直せないとのこと。それについてはやむを得ないと理解はできても、もうフェリーには間に合わない。彼は自分がいかにきちんとメンテしたかを述べつつ、取り出して触ったオイルを原付のハンドルで拭った。「そういうことをするな」という言葉が口をついて出たところで、ここで自分が長年スルーしてきた彼の微妙な舐めプへの怒りも吹き出した。「取り寄せを頼まれていたタイヤは他の客に使ったからあんたは明日また来てちょうだい」という言動をされたことでここまでスケジュールが押したこと、その件にきのう触れた際には「これでフェリーの乗船時間に遅れたらおもしろいな」と言っていたこと、さすがにどう思ってらっしゃるんですかと怒りに震えながら詰問したのだけれど、「いやーこれはエンジントラブルだわ、前言ったじゃん」という、都合の悪いことはすべて無視するような反応をされた。自分でびっくりしたくらいに道ばたで人目も憚らず声を荒げたところ、「俺は悪くない」「俺のせいにするのか」の一点張り。確かにエンジントラブルだけ見るならその意見は通せるけれど、そのような防衛に走るのが正直すごい、と思った。最後に「あんたちょっと誠意がないんじゃないですかね!」と怒鳴りつけたら何やら言いながら乗ってきた軽トラのほうへこそこそ向かい、自分とは別の方向へ走り去った。原付どうすんのと話をそらすように訊かれもしたけれど、自尊心くらい保ちたかったから無視してそれは自力で押してうちまで帰った。ほんと重かった。謝ったら死ぬタイプの人間が舐めてた相手にキレられたときどう振る舞うものか、初めてまざまざと目にしたな……。返ってきてからは近場のバイク屋に手当たり次第電話して、とりあえず故障を見るだけでも対応してもらえそうなところへその依頼をし、あす夕に引き取りの予定。きょうの一件については母と友だちに愚痴として聞いてもらい、多少は溜飲がさがったところ。夜になり友だちに、想定外のふとしたことでうちへ戻った結果そこで壊れたのは、見えない幸運が「遠くへ行かずに戻れ」とほほ笑んだのでは、という考えを聞いてもらった。友だちは「そういう幸運の兆しって信じる」と言い、「遠くで遅くにトラブルにならずよかった」と繰り返し伝えてくれた……。最低なこととありがたいことが幾重にも折り重なるような日で、今後の予定がどうなるかはまったく見通しがなく、字面そのまま「あー」という気持ちだけれど、怒りをきちんと表に出せたこと、愚痴を聞いてくれた二人をはじめよい旅をと祈ってくれたひとたちの存在も思うと、これだけのできごとがわずかな不安に収まっている不思議さを感じる。北海道行きは諦めたくないからできるだけのことはしよう。宿代はそれなりに、キャンセルしたフェリー代は七割も戻ってきて、そこは思いがけないありがたさ。きょうはつかれた。ぬいたちに話を聞いてもらいつつおふとんへ。きょうの雑記はそこそこ長い壁打ちのなかで初めてといってよい内容だ。。。
2024年6月5日(水)
朝から荷造り。タイヤが入荷したというのでバイク屋へ向かった。まあなんというか、自分は大人の対応をしたという自分自身への説得みたいなのがあるよ。約束を反故にして後回しのうえ、すまん、の一言もなかったもんねえ。支払いの際に「今回はちょっとまけてくださいよ」と笑顔で言ったら応じてくれたので、とりあえずこの件は旅先へ持っていかなくてだいじょうぶ。帰り際、クロスカブのプコブルーについて「こちらで取り寄せることはしないよということでしょうか」と尋ねたらそうだと言っていた。そういうことは話が出た半年前の段階ではっきり言えばよいのになー。いったん忘れよ。こうしたことがあり旅支度の段取りはずれ込み、夜更けのこの時間までシャツにアイロンを掛けていたのだった。荷物はあるていど種類別にビニールポーチへまとめたから、それらをリュックへ詰め込むのはあすにしよう。夕近く、友だちに発つ連絡をしたら、こちらは今月出産予定と教えてくれた。なによりも健康でありますように。そして餞別として、コンビニでつかえるクーポン券をもらってしまった……どちらもうれしいことだよー。思えば、旅を楽しんできてくださいね、と言葉をかけてくださった方々が何名もいるのだった。そうした方々に見守ってもらっていると思うことにする。二十四時間後には船の上で揺られている、というのは実感が湧かないね。すこし荷造りをしたら残りは明朝へ回すことにして、眠ろ。
2024年6月4日(火)
引き続き旅支度。百均で必要なものを買いそろえたり、定期通院先で三週間分のおくすりを出していただいたり。電話を入れ、必要なパーツを取り寄せてもらっているはずのバイク屋へ行くと、「そのタイヤは他の客に使ってしまった、取り寄せるからあしたまたきて」とのこと。誠意がないからあすは値切って判断しよう。そのあと側面へ取り付けるリュックも購入し、スーパーで棒ラーメンやコーヒー粉など見繕い帰途。うちではぬいたちが入るトートをきれいに洗ったり、洗濯ものを回したり。リュックの持ち手を使いやすいように縫って加工していたら、すっかり時間が過ぎてしまった。せっかく旅を前にしているのにストレス案件が目立つね……。眠って起きれば気分もすこしはすっきりするだろうから、ほどよいところで眠ろう。
2024年6月3日(月)
旅支度。耳鼻科とドラッグストアやホームセンターをはしごして、入り用なものを買い回った。途中でNPOさんの予定にキャンセルの電話を入れたり。リュックサックを原付後部の側面へ吊すのによさげなフックをはじめ、こまごまとした道具がよいお値段して、ホームセンターでの支払額にうへえという気持ち。帰りに立ち寄ったコンビニでは就労移行支援の担当スタッフさんとばったり。協力していただいている企業さんに伺った帰り道にお昼ごはんを買っていた、とのことで、こちらも出発日の予定をお伝えした。こうしたとき声をかけてもらえるのはちょっとうれしいものだね。うちでは金具のフックに塗料を塗り、原付の荷箱に電動ドリルで穴を開け、フックをがっちり固定した。取り付け作業ひとつに思いのほか段取りが要ったなあ。やや疲れてひと眠りし、それから原付を拭いて綺麗にするころには夕方近かった。夕餉のあとで往路のフェリーと宿ふたつの予約を取り、とりあえずきょうはこんなもの、と切り上げていまに至る。出発は木曜の朝。船が出るのは6/6 19:45。海をゆく船に乗るのって初めてなんじゃないかなあ。船酔いも含めて知らないことがいろいろあるね。あすも病院や原付の整備のほかすることは多いから、ひと休みしたらほどほどのところでベッドへいこう。思えばきょうはメンタルの調子がそこそこ持ち直しており、よい傾向。
2024年6月2日(日)
午前中は苗の植えつけやちょっとした庭の手入れなど。そのあとドラッグストアや大型スーパーを回り、原付の側面へくくりつけるバッグを探した。どうもしっくりこないね。あとで手元のリュックをもとに取り付け方を考えて、それからもういちど買いにくることにする。きょうはメンタルのほうは持ち直したものの、疲れを感じて眠たい。これは緊張に見舞われた身体からの休息を求めるサインと取れるので、今夜は早めに床に就く。出発は六日か七日あたりに目星をつけた。
2024年6月1日(土)
ことし初めての夕立が降った日。やはりメンタルの調子はすぐれず。フェリーや宿泊施設の予約状況を調べたり、スマホやノートPCの通信設定をしたり、こまごまとした準備をしてゆっくり過ごした。修理依頼に出したマウントアダプターは「問題なし」とのことでそのまま返ってきた。……まあ確かに兆候だけでまだ壊れてはいないよね。担当者名が変わって対応も変わったと感じていたから、そういうあれだと思って退こう。旅のさなかに壊れないよう、取り扱いには気をつけることにする。ここ数日は夕方になるとしびれを感じて具合が悪くなっており、以前にもあったストレス性の症状かもと思う。であれば対処や解決の見通しはあるから、気にせず過ごすのがいちばん。夜更かしはよくないね。ねむる。