2017年12月11日(月)

髪を切った。

昨日作っていた天気管の電球が首から折れるかたちで割れ、ほとんどは溢れずに済んだけれど使いものにならなくなってしまった。飛び散ったり怪我をしたりせずに済んだのは超硬質硝子のおかげかなあ。もっか代わりとなるガラス容器を探してる。

功刀丈弘というフィドル(ヴァイオリン)奏者さんの曲は呼びかけるような哀愁と広がりがあり、「Beyond the Sunset」「The Man The Fiddler」を続けざまに聴いてる。

2017年12月10日(日)

ずいぶん昔に大洗の海岸で拾った集魚灯をくりぬいて、今日はそれで天気管を作っていた。これを書きながら溶液のの晶出濃度を調節していて、濃度が安定するまでに二日か三日ほどはかかるだろうなあ。

2017年12月7日(木)

さんむい。

コインランドリーで毛布をまとめて洗うあいだ、屋外の気温が良く伝わる待合室の中の椅子に座って、暇つぶしのために持ってきたちくまを読んでいた。ブレイディみかこなる方の「ワイルドサイドをほっつき歩け」は程ほどにひどい話でありつつ、吹き出したために身体が温まって助かった(ひどい)。そして今月は梨木香歩さんのスペースが「暗渠」「風と双眼鏡」で二つあるんだね。

2017年12月6日(水) 一年が経つのはあっという間だよ

茶臼岳のドーム状の山容が白く雪化粧をしていた。

朝方には氷点下の気温も珍しくは無くなって、原付のエンジンが掛かりづらい季節に突入してる。書き忘れていたけれど、おとといの朝、既に一度エンストした。しばらく温めればきちんと動くのだし、冬場のエンジンの具合は僕にはどうにもならないな。

少し前にここで書いた本棚相手に座り込むあれは地味に続けていて、本に触れる時間が増えたため、もう一度読み直したいものもちらほら目についてる。再読に耐える本は宝ものだよって誰の言葉だっけか。

付け足して書くと、筑摩書房のちくまだとか角川書店の本の旅人だとか、そういう出版社のPR誌に「様々な本の数ページを抜き出して束ねたような読み物」という印象が生まれてきていて、お得感が綿のようにあふれるのを感じる。梨木香歩さんの「風と双眼鏡、膝掛け毛布」は見ている風景が文章に浮き上がるようだったし、最果タヒさんの「最果からお届けします。」は思考と感覚の流れる経路を掴むかのようでこちらも目を離さずにいる。岸本佐知子さんのページにはクラフト・エヴィング商會の挿絵が九月からこっち並んでいて、当初拾うつもりだった商會情報とは別に、岸本さん自身の書かれるものも拾うようになってきてる。

PR誌の入手については直接購読のほか、Webから見本誌を取り寄せることが出来たり、大型書店によっては持ち帰り自由で閲覧出来たりもするみたいだ。こちらのタダの本・100円の本-Tojosの晴耕雨読のページが出版社毎の特徴など書かれていて、どちらへ着地するか決める際の参考になったため、リンクを張っておく。TSUTAYAでは店員さんに本の旅人は置いていますかと訊ねても通じなくて、「出版社が独自に刊行しているフリーペーパー」でそれならと案内された先には、束ねられていない一枚ずつの読み物が一角を占めていたりした。ちくまと本の旅人はどちらも1年間購読なら1000円。好みな出版社を選んで浸かってみる経験はわりと痺れたから、こういった雑誌の情報くらいは読書好きに伝わると良いなあ。

それで今週から年賀状なんかのフォーマットを決めて書いて、悠々と投函出来るようにしたい。ラジオは山下達郎のクリスマス・イヴを遠慮などせずに流してる。

2017年12月5日(火)

叔父に誘われ日光方面へ向かったのち、湧水の郷しおや経由で県民の森へ。

マロニエ昆虫館では北杜夫さんの「どくとるマンボウ昆虫記」にちなんだ標本展示が開かれており、他に人の気配もないからと僕ひとりで蝶を念入りに見て回った挙げ句、すっかり時間を忘れていたらしい。待っていた叔父から時間にだらしないと注意をもらった。ミドリシジミのきらきらした緑は綺麗だったなあ。

同展示では樹齢四百年のカツラの根株だとか、樹齢八百年の屋久杉の年輪に史実を示したものだとかがあった。鎌倉時代なら玉藻稲荷の出来たころというのが僕の身近な印象なので、その年輪と神社を同じ奥行きに並べ、流れた時間の厚みや奥行きを感じようと……努力はしたよ。

りんご直売所のお年寄りと、そのカメラに付けてるレンズでかいねという会話をした。ごつい道具で周囲に威圧感を与えたくないなあとかねてより考えていたから、いずれはシグマの18-35mmF1.8を下取りに出して、ペンタックスの20-40mmF2.8-4を使おうと思う。

2017年12月2日(土)

シャコバサボテンが花期であることを思い出したら手元で育てたくなり、植木屋で「マリー」「トーアリッテ」を一鉢ずつ見繕った。個人的に温室のちょっと朽ちたような層の厚いにおいは、磯の香りと並び最も好きな匂いに入る。ひとけのまばらな午後の陽差しのなか、がらがら言う園内スピーカーからクリスマスソングが流れていて、それが緑の不足を補うかたちで大気全体に潤いを与えていた。